豊島逸夫の手帖

Page789 2010年お薦めトレード

2009年12月14日

前回のジムロジャースのインタビューは色々反響があったが、原文というかビデオは、こちらをクリックすると見られる。もちろん字幕なしの英語だよ。 (現在公開されていません)

そろそろ2010年を語る時期になってきたが、ヘッジファンドの多くがお薦めトレードとしては「米国債空売り」を挙げているのが興味深い。米国債を多く抱えるところほど、金をヘッジとして買いたがる。「安全資産」とされる米国債なれど、あれほど未曾有の規模で増発されれば、持っている立場としては決していい気持ちはしないと思うね。

日本国債も同様で、最近、久保純子元NHKアナを使って、財務省が派手なコマーシャルキャンペーン打っているが、あれを見るたび筆者などは引いてしまう。それほどまでに日本国民に日本国債を買ってもらわないと財務省も困るわけだよね。米国債の買い手は中国人、日本国債の買い手は日本国民。日本国の債務は国内の1400兆円に上る個人金融資産で賄えるから、対外債務とはならず、従って日本国債もなんとか格下げを免れている。でも、これから格付けの問題も浮上してくるよ。なんせ、ソブリン・リスクにマーケットが敏感になっているから。これは円売り材料、あるいはドル・キャリーから円キャリーへ転換のきっかけになり得るから要注意。

昨日は福岡での西日本新聞セミナーでFPの深野康彦さんと本音トークやったのだが、その席でも国債のことが話題になった。聴衆の皆さんが一番大きく頷いたのが、この部分だったね。美人アナににっこり微笑まれて、やっぱり国債と言われ、お上に国の債務の債権者としてアテにされても個人としては困るのだ。

深野さんとの議論では、彼から「米国人も貯蓄するようになったから、日本同様に米国金融機関が個人貯金の運用で米国債を買う時代になるのでは」という趣旨のコメントがあったので、筆者は「ウーム、あの米国人が本当に貯蓄に励むような国民になるかな?」と話した。

実は深野さんが昨日もスイーツの差し入れをしてくれた。空也のもなか。1-2日すると熟成して味がさらに良くなるとのこと。彼はラジオ日経に番組を持っているのだが、そこに筆者を呼んでくれたとき、スタジオに神楽坂の人気抹茶ムースを持ってきてくれて江連キャスターと皆で楽しく食したことがある。それを筆者がブログに書いたのを彼が読んでいてくれて、今日はこれ、と持ってきてくれた次第。へへへ、じつは、そうなることを期待して書いた。不純な動機を否定せず。

福岡でも天神の岩田屋7階ホールが250人で満席になった。事務局は、これ以上増えると席が無いとヒヤヒヤしていた。どこへ行ってもマーケットの裾野の広がりを感じる。シニア世代ももちろん多いけれど、若い人たちや女性が増えているね。

深野さんとの本音トークは、予想通りマイクの奪い合いで、司会の方もほとんど言葉を挟めず(笑)、50分がアッという間に経ち、二人とも思う処の半分も言えなかった感じ。次回は本音トーク90分でもいいんじゃない、と思った。デフレ、円高と、話は尽きず。

さーて、今週はFOMC。予想外の雇用統計改善を受けて、声明文がfor an extended period からfor some timeに変わるか否か、注目。マーケットもクリスマス前の最後の動きとなりそう。

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