豊島逸夫の手帖

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中国 金準備1万トン増強説

2009年12月1日

今朝の日経朝刊の北京発報道で、中国が8-10年以内に外貨準備の中で金を1万トン買い増すべき、3-5年以内では6千トンという要人発言。その真偽はまだ計りかねるが、アドバルーンがあがってきたな、という感じもする。

筆者もかねてから5年で5000トンと述べて、「エーッ」とか言われてきたけど、こうなると可愛いもんだ。でも、さすがに1万トンとまでは言えなかったね。

最大の問題は、どうやって、それほどの大量の金を調達するかということ。まともに欧米金市場のザラバで買ってゆくのは、まず不可能。ワシントン協定の南北バージョンみたいのを締結して、欧州諸国の公的保有金を毎年500トンずつ中国へ売却してゆく、というのはどう?

21世紀は公的金が西から東へと流れる時代と著書にも書いたが、それにしても中国、インド、ロシア、中東の公的金購入需要を満たすには、絶対的に金が足りないねぇ。民間ストックではまだかなり残っているから、なんとかリサイクルでかき集めるか...。買い方については、なにかクリエイティブな発想が必要だな。

2009年