豊島逸夫の手帖

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変わりゆく日本人の相場観

2024年1月24日

今年に入ってから日経平均が急騰しているが、誰が買って誰が売っているのか最新統計が東証から発表された。それによると買いは外国人投資家で1.4兆円。売りは日本人個人投資家で1兆円。外国人は日本の未来に期待感を抱くが、日本人は日本の将来を悲観的に見ている。個人投資家向けにニューNISAが始まったが、まだ売買統計に出るほど大きな数字には達していない。

その間日経平均が下がると儲かる、所謂「ベア型」商品が個人投資家には人気になっている。ネット証券も積極的に販売している。X(旧ツイッター)の書き込みを見ていても、日経平均が上がると不満のツイートが目立つ。

時代は変わったね。

因みに金の世界でも史上最高値圏で従来なら売り戻し一色になるところ今回は買いも多い。日本のそして世界の将来にリスクを感じてリスクヘッジとして金を買っているということか。日本人はバーゲンハンターと言われ、徹底して押し目を拾う傾向が顕著であったが、それはバブル世代の事のようだ。

最近は「金はいつになったら下がるのですかね」と聞かれると「ウクライナ戦争とパレスチナ紛争が平和的に終結して、中国が台湾独立を認める時」と答えている。

2024年