豊島逸夫の手帖

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株高でも金高

2024年2月9日

日米とも株高傾向が強まる中で金価格は依然2000ドル超えの歴史的高値圏にある。

これは株高と言えど、米国では半導体のエヌビディア、日本では一部の大型株が主導する展開で、その他の銘柄には逆に下げの事例も多い。株価報道グラフを見ると、赤字(上げ)の銘柄と青字(下げ)の銘柄が同時点で混在している。
それゆえ株のリスクに対するヘッジも必要なので、株も金も買うということになる。

なお、エヌビディアなどの爆上げした銘柄を売却して、この一部で金を買っておくというような事例もある。
そもそも筆者は常にポートフォリオ運用として、主役は株で金は脇役(ヘッジ役)と説いてきた。金は配当も利息も生まないので、資産運用の主役になることはない。
こう書くと金の「ファン」は不満げな顔をするが、投資行動は「好き嫌い」ではなく客観的に判断すべきものだ。

因みに筆者がプラチナについて言及を控えているのは、個人的にプラチナの大ファンなので、入れ込み過ぎゆえ客観的に見られないからだ。そもそも一般論だが「商売物には手を出すな」と言われる。銀座のクラブのママでトップクラスは酒を飲まない。その代わり客と話したことを名刺の裏にメモして次回の話題に使っている。もって銘すべし。

2024年