豊島逸夫の手帖

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パウエル議会証言2日目

2024年7月11日

今回の議会証言でも、パウエル氏は市場を動かすような重大発言は控えると、筆者はタカをくくっていた。昨晩の二日目も一応見るだけは見ておくという気持ちで、深夜2時間半生中継に渋々付き合った。
確かに重大発言はなかった。しかし彼の本音が出た。
「インフレ抑制と雇用維持というふたつの政策目標の同時達成が果たして可能か、考えだすと眠れない夜もあった。しかし今は可能だと自信を持っている。」
これまで「充分な自信がない」と語ってきただけに、こんな本音に市場は「いよいよ利下げ実行への布石」と色めき立っている。

NY金は2380ドル。日経平均は42000円台。
円安は今や構造問題とは言え日米金利差縮小となれば、そろそろ160円で「円安の宴」も中締め近しの感あり。とは言え150円より円高はサステナブル(維持可能)とは思えないが。

さて、ウニ価格も高騰。確かに昨年1柵3000円程度のクラスが5000円。上物だと8000円。観光用の二条市場を覗いてもウニ丼(小)で5000円。味も例年のように旬の香るような味覚が感じられない。まぁ他に美味しいものいくらでもあるからウニへのこだわりはないよ。

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それから中心部を歩いていると中国語が乱れ飛んでいるよ。20人級の中国人団体も目立つ。とは言え燃料不足で新千歳空港が受け入れられる国際便が減り、ホテルはキャンセルの嵐に見舞われているとか。思わぬサプライチェーン逼迫。空港の地上スタッフも足りていない。筆者の親戚も冬の除雪チームの元チーフというプロだがOBも駆り出されている。
これは冬の話だが夏季は本業の農業も忙しく、空港は慢性的人手不足。円安でインバウンドは復活して大丸のエルメスには中国人の列ができているが、一般道民の生活感は輸入物価インフレが拡散して厳しい。唯一ラピダス半導体効果の千歳だけがバブルっぽい。

昨年も今年も街中を歩いていると、このブログ読者に「豊島さんですよね」と語りかけられ、改めて長く続けているとファンが日本中にいることを実感。「6月は更新減りましたね。体調崩されたのかと心配してましたよ。」と言われ、「さぼって、申し訳ない」(笑)。

2024年