豊島逸夫の手帖

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為替150円攻防

2024年1129

米国が感謝祭休暇モードで七面鳥を食している間を狙ったかのような「ドル売り円買い」の仕掛け。日銀利上げと12月FOMC利下げを見込んでの動きだが、これにNY勢がどのように反応するか見もの。トランプ氏はドル安志向ゆえ歓迎であろう。トランプ・ウエダ合作円高ドル安とも言える。同床異夢ではあるが。

とは言え、高関税政策は米国内インフレ再燃を覚悟の上だ。パウエルFRB議長も2025年は利下げどころか、利上げ再開を強いられる可能性さえチラつく。ドル高圧力も依然強い。

円高説、円安説が入り乱れる中で、筆者は筋金入り円安論者だが、いずれ(1月20日の大統領就任以降は)トランプ氏は自国安政策(=円高)を露わにすると見ている。関税も為替介入もトランプ氏にとっては取引の材料。通商通貨戦争の武器扱いだが、何も実際に使うことはなく、あくまでその抑止力を使って交渉に臨むことが十分にあり得る。

具体的には円安局面で160円。円高局面で140円。

予見不可能なトランプ氏だけに為替も大きく振れよう。まぁ140円でも黒田総裁時代を思えばかなりの円安だけどね~。あの頃は「クロダライン」として、125円が「許容できる円安の限界」と市場で意識されたものだ。

2024年