豊島逸夫の手帖

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ご無沙汰!

2024年6月25日

前回5月24日更新の時点では中期的にNY金が頭を打ったが、下値は2200ドル程度かと書いた。
そして1か月後、瞬間的に2300ドルを割り込む局面もあり、基本的に頭を打たれたものの、2300ドル台は何とか維持できている。値固めが終わったところで年後半は2700ドルを目指すであろう。

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筆者は常々「日々の経済指標に対しての短期的乱高下に一喜一憂するな」と説いてきたが、この1か月の値動きはまさにその最たる例であった。一喜一憂して思わぬ損失を出した人も少なくなかろう。一方、じっくり買い増してきた人たちは慌てなかったはず(笑)。要はFRBの利下げ回数などに振り回されてNY金は激しく動いたものの、結局利下げペースに関して結論は出なかった。未だ当分結論は出まい。

このブログも毎日書いていると、どうしても短期価格変動を説明することになるので、筆者の考えに自ら反すると抵抗を感じていたところだ。筆も鈍る。
円建て金価格は、これも書いたとおり円安継続で上昇圧力がかかりやすい。今や160円を窺う状況だ。

なお、年後半に入ると米大統領選挙の影響が重要になる。選挙向けバラマキ財政による米財政不安。更に米国債格下げ。更にトランプリスク(特に対中国)に目配りせねばなるまい。パウエル発言(金融政策)に加え、財政政策が相場の材料として浮上する。ここは気を付けてもらいたい。

さて、筆者は毎年恒例の夏季サッポロサテライトオフィスに早くも移動。今日の札幌の気温は18〜22度。快適!仕事の効率も上がる。大通り公園ではフラワーフェスティバル。

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狸小路ではヒグマの実物大にビックリ! 

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なお、札幌―成田―NYの出張をNY市場の友人たちから要請されている。もはやNY市場にも金についてきっちり語れる専門家がいなくなって困っているらしい。今朝も朝一の電話で叩き起こされた。まぁこれからはNYから依頼された仕事で荒稼ぎするか(笑)。女子プロゴルファーの渋野選手や山下選手が米国メジャーで円安効果も手伝い、円建てで億単位の賞金をゲットしたみたいに。これからは日本人も今まで以上に国外に出向き、存在感を強める時代になる。ならねばならない。筆者がNY市場のプロに金についてレクチャーしていることもその事例だ。ブルームバーク通信でもプロ向け端末でToshima&Associatesとして「情報提供社」になっている。なんせNY金市場では人事異動で去年までは株式市場担当だったのがいきなり金担当となり、一夜漬けでおろおろしているのだ。そして知的財産に対する評価も日本とは桁違いだ。

2024年