豊島逸夫の手帖

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NY金6月限、史上最高値2286達成後、反落

2024年4月2日

何ともドラマチックなイースター休暇明けのNY金と円建て金価格の動きであった。

海外の多くの市場がまだイースター休暇中の日本時間4月1日朝7時。GLOBEXと呼ばれる電子取引プラットフォームが開いた。
いきなり2260ドル台で寄り付き、その後とんとん拍子に上げ続け、遂に2286ドルという史上最高値を達成した。
その後、反落に転じ、NY時間に入る頃には2250ドル台まで下げていた。結局2270ドル台で引けた。
いずれにせよ歴史的高値圏でのプロの空中戦だ。特にイベントなど特別な理由に反応したわけではない。アニマルスピリッツに駆られるままにファンド勢が売買を繰り出す展開だ。

ひとつだけ例外的に市場の法則に従った動きを見せたのが、ISM製造業景況感指数が発表された時。50.3で好不況の節目とされる50を1年半ぶりに上回り「モノのインフレ再燃」を予感させた。ドル金利は11ベーシスポイントも急騰で為替市場ではドル高。
教科書的にはドル高は金安要因とされるが、この時はそのとおりに反応した。理屈どおりに動く時もあれば、理屈どおりに動かない時もある。益々扱いにくい相場になってきた。
基調は上げだが、でこぼこ道の過程となろう。

為替は151.70と若干円安に振れて、円建て金価格には上昇圧力がかかる。

2024年