豊島逸夫の手帖

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金高騰で残骨灰の売却増える

2024年9月17日

金価格が高くなると「こういうこともあるのか」という日経記事。
「年間157万人が亡くなる多死国家の日本で、遺体を火葬し骨ツボに収めた後に残る「残骨灰」に含まれる貴金属などの売却に動く自治体が目立つ。一方で住民感情に配慮し売らない例もあり、対応は割れる。火葬場に残る残骨灰には、故人が生前に歯科医療したとき使われた金やパラジウムが含まれる。一部の自治体は、これらを売却して、火葬事業を支える収入源としている。」という。
金額は京都市が3億313万円、横浜市が2億3286万円、名古屋市が2億2508万円、福岡市が1億4898万円などなど。今後も増える可能性。ふーむ、なるほど。

それから「万年筆価格、ゴールドと連動、値上げ相次ぎ5年で2倍」だと。
「多くの万年筆のペン先には、腐食しにくく柔らかい書き味を実現する金が使われている。インクには硫酸や塩酸が含まれることがある。一本の万年筆には0.3~0.5グラムの金が使われる。純度は18金か14金が多い。仮に14金を0.5グラム(純金換算で0.3グラム弱)使用すれば、2000円ほどの値上げ要因となりそうだ。」との記事。万年筆生産会社の中に「プラチナ万年筆」が含まれるのは皮肉な現象だね。

さて、今週はいよいよ9月FOMCが開催される(17~18日)。事前予測では0.5%の「ジャンボ利下げ」の可能性。年内にはFOMC3回で計125bp(1.25%)の利下げ幅になるか。0.5%2回、0.25%1回の予測。
今回は3か月に一度発表されるFRB経済見通しも含まれ、その中の「ドットチャート」(19名の参加者の金利予測分布)が特に注目だ。
日銀金融政策決定会合も開催される「中銀ウィーク」だが、日銀は利上げすると日経平均が暴落するので今週は動けずの様相。NY市場でもスルーされている。
外為市場での円高進行の度合いも注目点。筆者は相変わらず筋金入りの円安派。長期のドル円相場は日本企業と米国企業の「稼ぐ力」を映す。米国企業のダイナミズムと日本企業の生産性の低さを比べると世界の投資家がどちらに投資するかは明らかだ。

2024年