豊島逸夫の手帖

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8兆円で155円、為替介入の厳しい現実

2024年5月8日

年初には考えられなかった展開だ。5月GWに推定8兆円規模の為替介入が実施され、その結果は現時点で155円。介入なければ165円まで超円安が進行したかもしれない。

振り返れば2024年為替予測は年末までに7回の利下げを織り込み、日米金利差は縮小して、いずれ130円台~140円台の「円高」に振れるはずであった。

日経マネーでの筆者の予測も145円~155円。「凄い円安説ですね」と言われたものだ。「24年に利下げはないかもしれない」と語ったことが見出しになり、周囲の反応は「まさか」であった。それが今や155円が中心値になろうとは。

因みに対談相手の尾河眞樹ちゃんは為替の世界の代表者らしく、130円台~150円台と当時としては模範解答の予測であった。

こんなことになったとは。全ては米国のインフレが想定を超え、しつこくFRBがうっかり利下げできないことに尽きる。

まぁ2024年もまだ5月初旬。年末までにどんなことになるやら。

2024年