2024年10月31日
政局迷走の中、償還期限の長い超長期国債に売り圧力がかかっている。新発40年もの国債の利回りが上昇(債券価格は下落)して、年率2.559%と2008年8月以来の高水準を記録した。
衆院で過半数割れとなった自民党が財政拡張的な政策を掲げる野党との連携を模索しているからだ。国債発行に歯止めがかからないとの警戒感が強まっているのだ。
平たく言えば、既に巨額の借金を抱える日本がいずれ財政破綻するリスクをマーケットが心配しているということだ。
「まさか」のシナリオだが、「まさか」で片付けられなくなってきたとも言える。
いよいよ個人が自らの財産を守らねばならない。その典型事例が金投資の裾野の広がりだ。
更に先日本欄で日本の政局混乱を中国・ロシア・北朝鮮はほくそ笑んでいると書いたが、案の定このタイミングで北朝鮮は弾道ミサイルをロフテッド軌道で発射した。
連日各方面からひっきりなしに筆者のところに寄せられる金についての質問もこのような不安な事態を映す現象であろう。