豊島逸夫の手帖

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NY金、CPI後やっと調整、2160ドル台

2024年3月13日

注目の2月米消費者物価指数はコアで年率3.8%。事前予測の3.7%を0.1%上回った。インフレ再燃の兆し、利下げは遠のくとの連想で金市場の反応は下げ。筆者も「やっと調整が入ってくれたか」という気持ち。それでも2160ドル台という歴史的高値圏に留まる。ドカーンというような表層雪崩的な調整には至らず。中途半端な下げだ。

CPI後、為替は147円に戻した。日銀高官発言に振り回されているが、その日銀に何ができるというの?マイナス金利解除してもFRBのような利上げなど絶対にできないと断言できる。日本の市場関係者の過剰とも思える日銀恐怖症。メディアでは日銀記者クラブに配属されることがエリートコースとされる。それが実態だ。

さて、今後の見通しだが、まだ米PPI(生産者物価指数)発表が残る。そして3月FOMCも。そこまで考えて昨日は市場の動きも慎重であったとも言えよう。基調は上げだが、調整はこれで終わったわけではない。

因みに本ブログに遅れること1週間。フィナンシャルタイムズとウォールストリートジャーナル紙が「謎の金高」との記事を流した。今頃になって遅いよ!!その記事でコメントが引用されている面々の名前を見ても金市場では見慣れぬ顔ばかり。やはり欧米市場で今やゴールドアナリストはいなくなったのだね。原油のアナリストが金も兼務するとか、外為ディーラーや債券ディーラーが人事異動或いは転職で金担当になるとか。筆者から見れば素人さんたちばかり。外電観測報道にはご用心。

2024年