豊島逸夫の手帖

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金急落

2014年5月29日

ちょっとサボッていたら(笑)金価格が1250ドル台、国内は税込4500円まで下がってきた。
米国市場はメモリアルデイ週末が明けると、いよいよ夏相場入り。
日本でも奇しくも急に暑くなってきたね。気温も金相場も。
海外で下がってきたのは、特に大きな理由はないけれど、ウクライナ問題が相場の材料としては陳腐化してきたこと。プーチンは、なんのかんのいっても落としどころを模索しているのだけれど、ウクライナ東部の内戦状態は、もはや制御不能。しかし、マーケットから見れば、ウクライナという一つの国の問題に過ぎず。欧米とロシアが本格的に緊張関係に陥る最悪のシナリオにならない限り、国際市場へのインパクトは薄まってゆく。

そして、米国経済はマクロ経済指標に良い数字が続いたので、ドル高、株高で金安。但し、米国経済については、未だ楽観は出来ず。米国株式の高値警戒感は根強い。
欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が、6月には利下げ、更に踏み込んだ欧州版異次元緩和に踏み切る可能性が強く、ユーロ安に振れてドルが買われている。
しかし、米10年債利回りは2.45%にまで続落。

「安全資産」と言われる米国債と金。
かたや買われ、かたや売られている。
このような、まだ不安定な状況だけれど、金がここまで下がってくると、買いの値ごろ感が出始めるね。
これから下がっても一割程度。
その最安値を拾うのはプロでも難しい。
私は、以前1200ドル前後まで下がったときに、ブログでは「私は買ってます」と書いたけれど、その相場感は変わっていない。
中国とインドが、やはり下値を支える構造に変わりはないからね。
長期的に見れば底値圏に接近中。
但し、イエレンFRBの利上げが控えるから、未だ、買い急ぎまとめ買いの必要はない。月々ぼちぼち買い始めるという感じ。
為替も短期的には円高を予想するけれど、99円程度。中長期的には私は筋金入りの円安派であることはブログの長期読者ならご存知のはず。だから、円建て金価格は下げにくい。
パラジウムが上がっているけれど、個人的には怖いね。
徐々に上がって、ドーンと下げるのが、特徴だから。過去にもそれで大怪我した人たちが多かった。その熱さを「喉元過ぎて忘れて」いる。パラジウムやるなら、短期トレーディングに徹するべし。
金は長期でジックリ。パラジウムは短期決戦。
金は貴金属ポートフォリオのコア。プラチナ・パラジウムはサテライト。

さて、さぼって何やってたか、というと平日ゴルフ。へへへ。週末は講演でつぶれることが多いからね、と言い訳。
埼玉県の霞ヶ関カンツリーに行ったのだけど、蒸し暑かった~東北での山菜狩りで寒冷地仕様になっていたから、余計に暑さを感じた。
東京オリンピックのゴルフ競技開催コースに指定されてから、平日でも盛況が続いているみたい。「オリンピック・グッズ売ってますか」と係りの人が聞かれると言ってた。
と、サボリをばらしたとこで、今日はおしまい(笑)。

2014年