2014年9月2日
日本時間今夜から、NY市場が再開して、いよいよ9月の真剣勝負開始。
貴金属は依然パラジウムが強い。900ドル突破。投機マネー流入中。勿論ウクライナ情勢緊迫化も映している。
金は1300ドルの大台を割り込んだものの、1280ドル台で下げ止まり。
なんといっても米利上げ観測が相場の重しになっているが、ウクライナとイラク情勢が下げを食い止めている。中国の金需要が現価格水準では盛り上がらない。但し、1250ドルくらいになると、俄かに中国国内店頭も買い注文で騒がしくなる。
プラチナは南ア鉱山ストライキが一服して、欧州景気が悪いので1420ドル台まで下がっている。欧州経済は、「日本型デフレ」の懸念が強まり、プラチナを排ガス清浄化触媒に使うディーゼル車の主要市場としての欧州の景況感が下げ要因だ。但し、南ア情勢は一夜にして悪化することがあるので、プラチナ価格が下がり続けるという状況ではない。
円建て金価格は円安進行で下げ渋り。
あらためて、円安の時代は国内で金価格が下がりにくいことを実感している。このあたりは、シニアの人ほど円高時代に国内金価格が下げ続けた記憶があるので、なかなか、円安時代に順応できないようだ。為替は円安、物価はじり高という日本経済は金を必要としている。
マクロ経済では、足元最も話題になっているのが、米国より欧州。
ドラギECB総裁が更なる追加緩和(=量的緩和)に踏み込むのか、踏み込むべし、との議論が高まっている。「欧州もアベノミクスが必要」などという論者もいるくらいだ。
頼みのドイツ経済までマイナス成長に沈み、フランス経済も脆弱だ。まだギリシャ、スペインのほうがマシといわれるほど。欧州経済のけん引役が失速という現実が危機感を醸成している。こうなると、これまで量的緩和はインフレという副作用を産みがちなので反対の立場を明確にしてきたドイツも、その見解を徐々に変えつつあるように見える。今週木曜日のECB理事会は、金曜発表の米雇用統計より注目度高し。
金も米利上げで一時的下落はあるだろうが、結局、米国がばらまいたドルも回収されず、欧州はユーロをばらまき、日本は円をばらまくということになれば、過剰流動性が株も金も買うという資産インフレの可能性が高まる。このような状況では、銀行預金しても目減りするだけだ。
さて、今日の話題は、井村屋がゴールド肉まん販売というニュース。まさか金色の肉まんじゃないけれど、高品質という意味でゴールドと言う単語が使われている。
セブンイレブンでも250円という高価格帯の食パンがゴールドというネーミングで売られている。
陳腐化したと思われたゴールドという単語の響きも、相変わらず衰えていないようだ。
次は、プラチナ肉まんとかプラチナ食パンなどが販売されるかな?さすがにパラジウム肉まんはないね(笑)。