2013年3月15日
中国は習近平新政権、米国もオバマ政権二期目の新布陣が稼働開始。
そこで、まず先鞭を切ってルー財務長官が来週19-20日の予定で初の外遊となる中国訪問。やはり、米国債セールスでは最大の顧客ゆえ、買い増し、或いは現保有分の長期継続よろしく、ということだろう。
しかし、旅程では、もう一人の米国債巨額保有国日本は素通りのようだ。8日に麻生財務相と電話会談しており、それで足りるというスタンスか。
一方、ケリー国務長官は4月に韓国、日本、中国の順で訪問と、国務省が発表している。
国務長官は訪日するが、財務長官は日本素通り。
深読みすると、二期目のオバマ政権は、北朝鮮と日本関連の領土問題は憂慮するが、円安関連の通貨安競争問題については当面静観、円安96円も「経過観察」ということか。
これは、メンツにこだわらねば、安部政権にとって、本音では好ましい展開だろう。円安を通貨政策の問題としては議論したくない。
しかし、尖閣問題に関しては、米国に「ともだち作戦」のパートナーとして振る舞ってほしい。
なお、ルー財務長官は14日、初のテレビ各局とのインタビューに応じ、通貨関連では「強いドルは米国の国益」とのガイトナー前財務長官の方針を踏襲すると述べている。
しかし、FRBではタカ派が台頭しているものの、バーナンキFRB議長は一貫した量的緩和継続姿勢を採りつづけている。
円安も95円を突破して第二段階に入ると、ドル高の側面が強まっている。
来週19-20日に開催されるFOMCが円相場には重要な要因となりそうだ。