2013年12月26日
「だから、私は、先物関連セミナー講演は断り続けてきたのだよ」と思わず呟いてしまった。今朝の日経朝刊商品面の記事で明るみにでた、この一件。
第一商品といえば、テレビCMも多く、毎月10名程度の「金専門家」を招へいして各支店で定例セミナーを開催していた。「専門家」集団の中で、私ひとりが出演してこなかった。「特に初心者は先物には手を出すな」とまで書いてきたから、商品先物業界では、随分と恨まれていたと思う。
日経記事によると「金の先物取引について断定的判断を顧客に提供した例や、取引を終了したい投資家に取引継続を勧める例もあった」という。3年ぶりとなる業務停止処分。不招請勧誘違反は、11年1月の商品先物取引法の施行後、初めてとのこと。
しかし、セミナー参加者の体験談を聞いていると、実態は、この程度の行為は日常茶飯事である。
業界の体質は変わらない。社長や若手には優秀な人材もいるが、問題はたたき上げの営業上層部。昔ながらの「客から預かった保証金を返すような営業は営業ではない」などと言ってのける。これを私は先物業界のサンドイッチ構造と呼んできた。
当たり前のことだが、信用ある業者との取引が大前提である。