豊島逸夫の手帖

  1. TOP
  2. 豊島逸夫の手帖
  3. バックナンバー
  4. おカネが集まるところは?
Page2788

おカネが集まるところは?

2019年5月20日

著名な美容整形クリニック経営者の自宅から金塊が盗まれたという事件が報道されています。

世間ではあの人が「金」を持っていたと興味津々の様子。

「金」と言うとこういう話題が好きですよね~~ほんまに。これが国債だったら話題にはならなかったでしょう。

「金を買った。」とでも言おうものなら、たちまち友人や同僚たちから「へぇーー、そんなにお金持ちなんだ~~。」とあれこれ詮索されたりする。

地方都市にゆくと金販売店に入ってゆくのを見られただけで「あいつ、いつの間にかこがね貯めやがって。」とジェラシーも混ざり話題にされたりします。だから隣町のお店までわざわざ買いに出向くという事例も少なくないのです。

かくして、なぜか金は特殊な目で見られるのは残念なことです。

私は金を通して日本のどこにおカネが眠っているか知っています。

一般論で言えば歴史的にお城があった町ですね。県庁所在地は賑やかだけれどおカネが動く町。ストックとしておカネが蓄積しているのはやはり城下町です。フロー対ストック。

富裕層向けセミナーでも色々講演してきました。

様々なお金持ちの方々を見てきました。

ここでも一般論ですが、数十億から数百億円保有の富裕層と数億円保有の富裕層では違いが鮮明です。

前者は基本的におカネについては「守り」、「ディフェンス」の発想。高級ホテルのセミナー会場に「地下鉄」で来る。着ているものも「地味」、「目立たない」。金相場についての質問も「下がるとすれば、どこまで下がるか」。

対照的に後者は「どこまで上がるか」を問い、ホテルには高級外車で乗りつけブランドものを身にまとう。

これ、あくまでも私が感じた傾向ですから例外はいくらでもありますよ。

共通して言えるのは「金持ち喧嘩せず」。

バタバタ切羽詰まって金を買ったり売ったりすることはなく、ジックリ構える余裕があるのですね。

金を買って「人生、一発逆転狙い」みたいな発想は悪魔の選択です!

2019年