豊島逸夫の手帖

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世界の企業が抱えこむ膨大な借金リスク

2019年4月11日


最近あちこちで世界中の信用度の低い企業が抱える借金とか、発行した社債のリスクが指摘されています。昨日もIMFが世界の企業債務を円換算で1京(!)8500兆円と天文学的数字に達することを指摘しました。リーマンショック前に比し55%も急増しています。特に信用度の低い企業が発行した社債の残高がリーマン後に4倍に激増していることを懸念しています。世界的なカネ余り状況の中で、財務が決して良いとは言えない企業が発行した社債も買われてきたのですね。IMFはそういう低格付け債からマネーが一斉に引き揚げられると、 市場が大混乱に陥ると警鐘を鳴らしています。


新興国に投資する投資信託も危うさを孕みます。トルコやアルゼンチンのような新興国経済危機が拡散すると、これらの投資信託が一気に解約されるリスクがあるのです。新興国からの大量のマネー流出となるでしょう。


世界中、債務だらけ。


そこで「誰の債務でもない」資産である金が浮上するのです。
誰の債務でもないとは発行体がないということで、発行体の信用が揺らいでも資産価値が維持されるということです。
円紙幣も日銀が発行体です。
その円紙幣が新しくなるということで話題になっていますね。1万円札が渋沢栄一になるということで。
こういう高額紙幣が変わり、市中に出回る一万円札が殆ど新札になると、旧札を使うことが目立つようになります。大量に旧紙幣を保有していると何か特別な理由を疑われたりします。ウラのマネーがいぶり出されてくることもあります。


さて今日気になった話題。フランスのニュースを見ていたら、家庭用・企業用・店舗用の監視カメラの映像がネットに流出したという話題がありました。うちが留守だとか職場で居眠りしていたとか、お忍びディナーなどがバレバレ。なるほど、そういうこともあるのかと思いました。

2019年