豊島逸夫の手帖

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AI売買のビットコイン、20分で1800ドル暴落

2019年6月27日

今や金も仮想通貨もAIによる売買が支配しています。今朝午前5時半頃、1万3700ドルまで急騰していたビットコイン価格が20分で1800ドルも瞬間的に急落しました。フラッシュクラッシュという現象。原因はシステム障害のようです。通常はシステムが回復すればフラッシュクラッシュ前の価格水準に直ぐ戻るのですが、今のように高値圏だとリバウンドせず、そのまま下がりっぱなしというケースもあり得ます。このような生々しい事例を見せつけられると金市場にとっても他人事ではありません。金価格形成も今や人間の手を離れていますから。

かくしてマーケットでもAIに対する警戒感が強まっています。

今回の大阪G20でもマクロン大統領など欧州と日本の共同提案としてAIの倫理基準を世界で統一する件が挙がっています。

要はAIはあくまで道具であり、AIが高度になっても人間が制御出来ることが必須で、人間がAIに使われるような状況を回避するための方策が検討されているのです。

AIは学習したデータに沿って判断します。偏見を含んだデータを学べば、偏見に基づいた判断をするAIに育ってゆきます。こうした偏見は人間が取り除かねばなりません。

例えばリクルート採用や金融ローン審査などをAIが担当すると、女性より男性、黒人より白人を優遇するなどの誤った判断をしかねません。

今、問題化している高齢者の交通事故を予防するために自動運転技術が求められていますが、自動運転車が事故を引き起こすこともあります。その場合には、AIのどのような判断が運転ミスを引き起こしたのか、その理由を突き止め情報を公開しなければ再発防止は叶いません。しかし実際には、過去のデータをもとにAIが下した判断の理由は分かりにくく、AIはブラックボックスなどと言われます。

究極は人間が自分たちより賢いAIを作り、そのAIが更に賢いAIを作り人間の制御できない状況になってしまうリスクが指摘されます。そうなる前に、あくまで人間中心の最後の一線は断固守ることが絶対条件なのです。

とは言え、この問題をG20の場で提起しても、トランプ・習近平・プーチンは渋い顔をするかもしれませんね。そのようなAIを利用して監視・支配する発想の人たちですから。特に全体主義国家では個人の存在・尊厳より国の利益が優先されます。プライバシーなど無い国で、国が管理する個人データをもとに支配者により飼いならされたAIが判断してゆくでしょう。


さて、話をマーケットに戻して、金価格は1440ドル台から1400ドル台まで急落しています。それでも1400ドル台という高値圏は維持している状況です。特にパウエルFRB議長が市場の利下げ先走りをけん制するが如く「利下げが決まったわけではない。」と語ったこと。ムニューチン財務長官が米中貿易協議は90%まとまっていると語ったことが、金には売り材料となっています。とは言え、90%まとまったということは、まだ10%が大阪G20直前まで決まっていないとも解釈されます。

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そして今日の写真はなんと(笑)、デニーズのスイーツ。抹茶ほうじ茶パフェ!これがなかなか旨い。ウニ状態の頭の中に甘さが染み入る。

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2019年