豊島逸夫の手帖

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衝撃の雇用統計、金1300ドル近くまで急反騰

2019年3月11日

毎度お騒がせの雇用統計。

先週金曜発表の2月分は、新規非農業部門新規雇用者数が事前予測18万人のところ、なんと僅か2万人!

これほど予測を外したのはリーマンショック以来。

こんな状況で利上げできるはずもないとばかりに、金利を生まない金のNY価格は急反発した。

(下図kitcoグラフ参照

 

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但し、この新規雇用者激減は一時的要因によるもの。政府閉鎖、暖冬の影響などの特殊要因で、統計的には「ノイズ=雑音」と見るべき現象だろう。来月の雇用統計は反動で急増かも。

更に量より質の改善に注目したい。

何と言っても、平均時給(賃金)が前月比0.4%、年率3.4%も増加した。失業率も3.8%に改善。賃金の伸びが3.4%で失業率の3.8%と接近中。

企業は採用したくても雇用条件があうリクルートが出来ず結局、人手不足で新規雇用が増えないという事情がうかがえる。

なお、日本時間今朝(月曜朝)、NY時間日曜夜の米国CBC人気長寿番組60ミニッツにパウエルFRB議長がイエレン氏、バーナンキ氏と生出演した。鋭いトークで知られる番組だけに何を語るか、言わされるか注目されたが、結果的には慎重な発言で新味なし。

それにしても現職FRB議長が地上波人気番組に出るとはね。結構危ない冒険だったと思うよ。パウエルFRB議長はマーケットだけではなく、一般視聴者とのコミュニケーションも透明にというわけか。でも一般視聴者に金融政策は分かりにくい。地上波だと話題は結局、トランプ大統領の執拗なFRB利上げ批判、そしてFRB議長も「クビか」などになりがち。日本で黒田日銀総裁が地上波の人気番組に出ることはまずあり得ないね。

さて、今日の写真はいよいよガーラ湯沢も春スキー。雪がなくなった杉の木には花粉がたわわに。この時期になると試験も終わった学生たちが急増してゲレンデは混み合う。それでも「私をスキーに連れていって」の時代に比べれば空いているけど(笑)。 「スキーヤーの親指」という親指靭帯損傷の私は、未だペットボトルを開けるとか、ペンで書くとか不自由だよ。いかに普段親指が働いてくれているか痛感の日々。

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2019年