豊島逸夫の手帖

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マーケットの動脈硬化症状

2019年4月3日


金も株もドル円も動きが鈍いですね。
市場が動脈硬化というか、カネの流れが淀んでいるので血液サラサラの薬・療法が必要かな。あるいはショック療法もありかな。
狭心症の薬にはニトログリセリンという爆薬が使われます。発破に使われる火薬ですよ。このニトロには狭心症に効く成分が入っているのです。
これが発見された過程が興味深い。
ニトロ製造の火薬工場で働く労働者が、月曜になると狭心症を発症する患者が増えるという現象に気が付いたドクターが発見したのです。
なぜか。平日は毎日ニトロに晒されているので、狭心症が予防されていた。しかし週末になると工場内にはいないので、ニトロによって抑えられることがなく狭心症の予防薬が無い状態になる。そして月曜になり、急激に激しい労働を始めると狭心症を発症してしまうということだったのです。ブルーマンデー(憂鬱な月曜日)という表現もこの事例から来ているとか。因みにニトロの成分が皮膚から体内に入り狭心症に効くので、皮膚に貼ることもあります。私も不整脈の持病を抱えているので、胸の不快感という症状が出た時にニトロを服用して、それが効かないと狭心症ではなく単なる脈の乱れと判断されます。私の場合はニトロが効くようでは困るのですよ。効くということは心臓の器質に問題ありということになりますからね。というわけで幸い狭心症ではありません。


話が長くなりましたが、マーケットが機能不全を起こしている時には爆薬で治すという手段がありかも。つまり何か大きなイベントが起こって市場を刺激して、アニマル・スピリッツを覚醒させるという効果狙いですね。


今日の写真は虎屋の季節の桜系生菓子。越後湯沢で午前中スキーをして、午後は六本木ミッドタウンで花見をしてお茶と生菓子をいただく。そして夕方、欧州市場が明ける頃に仕事開始。NY市場大引けまでマーケットと付き合う日々です。充実していますよ!


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2019年