豊島逸夫の手帖

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スパイダーシルク

2019年10月21日

金の世界にいると、戦争などの地政学的要因に敏感になる。

そこで感じることは現代の戦争の変遷だ。

AI、バイオ、新素材など新たな展開により、戦争の実態も大きく変化している。

例えば防護服。鎧のように重ければ防護機能は高まるが、数十キロを背負って動くとなると兵士の負担も重い。そこで出来るだけ軽く、しかも防護能力が高い素材として目を付けられたのが「蜘蛛の糸」だ。しなやかだがしっかりしていて、しかも10倍以上に伸ばすことが出来る。そこで蜘蛛を大量に取り集めて糸を採取しようとしても、蜘蛛は「共食い」するので不可能だ。その結果、考案された方法が蚕との交配だ。蜘蛛のたんぱく質を蚕に注入するとシルクが蜘蛛の糸状になる。この新素材を使った防護服が開発されている。これなら日常服にも使えそうだ。

次にライフル銃などの照準器。

もはやゴルゴ13は必要ない。AIがスーパースナイパーになる。

例えば群衆の中にまみれたテロリストを狙う場合に、どの人物がテロリストか確認できれば発射はAIに任せる。もはや照準器で狙って射撃する人間の能力に依存するより確実なのだ。「この人物だ」と照準器のスクリーン上で指摘してONのボタンを押せばよい。

厚い壁を透視する機能も開発中だ。壁の向こうに誰かいるのか、それだけでも分かれば突入部隊にとって貴重な情報になる。壁を通す音波を利用した機能である。

このような新たな軍需産業はイスラエルに特殊分野で長い歴史を持つ企業が多い。中東という地政学的リスクの「火薬庫」と呼ばれる地域でサバイバルするための必要性ゆえであろう。

さて今日の写真は自由が丘マガーリの続き。

前菜の戻りカツオと旬のイチジク、そして焼き秋茄子の一品。このコラボが絶品。シェフのセンスだね。

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次がプックリ、これも旬のカナダ産ムール貝。貝汁も極旨。

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そして鹿児島産豚肉のソテー。良質の肉は余計なことはせず熱の通し方が勝負。

食欲の秋だね~~。

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2019年