豊島逸夫の手帖

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NY金、2000ドル台、維持できるか

2023年4月6日

3695a.png昨日の国際金価格はKITCOグラフ緑線が示すとおり2020ドルを挟み歴史的高値圏を維持。
NY市場では2000ドル超えで強力な売り攻勢も昨日は見られた。しかし買いも根強く、ほぼ拮抗している。

金曜日の雇用統計、そして来週の米消費者物価指数と重要な経済指標発表前を控え、まさに正念場を迎える。2000ドルから反落か、続騰か。筆者の2023年予測は添付写真の如く変わらず。
3695b.jpgこのままスイスイ史上最高値を更新してしまうとパラボリックな展開となり、後に待ち構える暴落リスクが嫌でも目に付く。
仮に市場が予測するように、年後半に「利下げ」が3~4回あるとのシナリオが現実味を帯びれば、2000ドル超えが定着するであろう。もう2000ドル超えで利下げ2回くらいを織り込んだ感じはある。

しかし民間の利下げ予測に対して、昨日はFRB高官であるクリーブランド連銀メスター総裁がきっぱり反論した。利下げなど論外で我々は政策金利が5%台半ばに達するまで利上げを続け、更にその後も高金利水準を維持するという。要はインフレを根絶やしにするまで政策金利を下げるつもりはないようだ。銀行危機でも利上げ路線は変えていない。それを見て市場は引き締め過ぎによる不況の可能性が高まったと判断する。これはこれで安全資産としての金には追い風となる。

それから台湾トップの米国訪問で台湾有事が危惧される緊迫感とトランプ大統領起訴の問題が中期的には市場波乱要因として顕在化している。

有事の金買いは一過性だが、それでも今の史上最高値圏では瞬間的に大きく価格が上に跳ねるシナリオも絵空事とは言い切れない。その後はお決まりの暴落となろう。

今日からゴルフはマスターズ。松山クン満身創痍のようだが小技で何とか凌げるか。ハッキリ言って米国女子プロゴルフツアーで若手日本人プレーヤーが活躍しているのに対して、日本人男子は松山選手に続く人材が見えない。若手女子では小柄な西村優菜選手が苦戦しながら耐えているので判官贔屓に。予選を通過してホッとしている自分が悔しいと言う言葉が気に入った。それぐらいの悔しさが必要だ!思わず彼女のインスタグラムのストーリーに激励の書き込みをしてしまったよ(笑)。それに比し男子の方は初手から米国プロゴルフツアー予選通過を目指すと公言してあえなく落選続きばかり。情けない!今年から米国女子プロゴルフツアー参加の勝みなみ選手は決勝戦最終日に18ホール8バーディ、ボギーなしの「63」というスコアで会心のプレーを見せてくれた。優勝スコアが4日間で15アンダーだからね。ハンパない出来。何かスポーツの話になると止まらず、筆者がWGCに在籍した頃はワールド・「ゴルフ」・カウンシルと業界で言われたことを思い出す(笑)。

2023年