豊島逸夫の手帖

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ロシア内乱、有事の金は動かず

2023年6月27日

プーチン体制を揺るがせたワグネルの反乱には驚いたが真相は闇の中。専門家があれこれ言っても世界中で真相を知っている人は誰もいない。プーチン氏自らもこれからどうなるか分からない。これだけは確かだ。

有事の金は?という質問もあったが現状では動かず。
今後プーチン体制が崩れるような大事が起これば、地政学的リスクによる金買いも起こり得る。ここはただ今後の展開を見守るしかない。

筆者が気になるのはロシア側につく中国の習近平氏の動き。
当面傍観の様相だが、対米の視点では中国のリーダーシップが相対的に強くなろう。

ロシア国民は資産防衛のために外貨そして金を買う動きが益々活発になっている。ロシア中央銀行も経済制裁で国際金市場にアクセスできない現状では民間に公的保有金を放出せざるを得まい。民間産出業者からの金供給も国民層に出回ることになりそうだ。

なお、世界的には有事の金より有事のドルの流れが顕著だ。以前ならば安全通貨とされた円が買われる局面だが、今や円高神話は崩壊している。やはり流動性と言う観点からは米国債市場規模が桁違いに大きい。金の市場規模は限定的ゆえ全ての逃避マネーの受け皿にはなれない。
長期的には新たな地政学的要因により金価格の下支え要因がより堅固になった。

なお、日本株と円安にも独自の色々な動きが見られる。

さて、今年も札幌サテライトオフィスへ移住の夏の季節になった。今年の札幌は超超混み合い大変なことになりそう。なんせホテル代が高騰。昨年2泊3日で4万円程度の安価な旅行パック(航空運賃、宿泊費込)に使われていた中心部の老舗ホテルの普通の2人部屋が一泊8万円に高騰!韓国人も殺到しているらしい。それでも東京の夏の湿気には耐え難く今年も夏は札幌である。

2023年