豊島逸夫の手帖

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米大統領選挙、どちらが勝っても金には買い要因

2023年6月1日

2024年米大統領選挙が年末に向けて本格化する。

世論調査ではトランプ氏の不出馬を望む声が60%、バイデン氏の不出馬を望む声は70%。にも関わらず現時点では有力な対抗馬が現れず、トランプ氏(76歳)対バイデン氏(80歳)の対決となる公算が強い。筆者も長く米大統領選挙を見てきたが、こんな言わば「消去法」の戦いは初めてのことだ。因みに大統領として評価する声は現職のバイデン氏が42%、在任時のトランプ氏は38%であった。

結局民主党がバイデン氏に頼らざるを得ないのは、ひとえにトランプ氏が大統領になれば、とにかくヤバイことになるからだ。ところが民主党員の多くが高齢のバイデン氏では二期目の任期を全うできないと見ている。しかも副大統領のハリス氏は完全な期待外れで存在感が殆ど感じられない。バイデン氏の人事選択の大失策となっている。それでもバイデン氏しか見当たらない。

対するトランプ氏には熱狂的支持者が依然存在する。セクハラや脱税など様々な法的問題を抱えているが、実際に起訴できるのは大統領選挙後になるので、選挙期間中は「司法圧力の被害者」だと支持者に訴え続けるであろう。デサンティス氏という対抗馬もいるが明らかに存在感は劣る。

このような状況ゆえどちらが勝っても米国政治は混迷の度を深め、インフレなど経済問題への対応が後手後手に回り、資産運用では安全資産としての米国債や金が選好されるであろう。

それにしても、このような異例の大統領選挙で漁夫の利を得るのは中国だ。「それ見たことか、資本主義の米国ゆえこのような事態になる」と声高に主張するであろう。
個人的には金価格が上がっても嬉しくない選挙情勢である。

さて、いよいよ梅雨本番になりそう。庭のアジサイも満開。
この蒸し暑さは苦手だね。国内外に逃げ回ることになりそう(笑)。

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昨晩は例によって深夜のNY市場をフォローしていたら、NHKで昼のエンゼルス戦を放送していて、相場モニターを見ながら大谷選手のホームランを二本も見られて満足感があったな(笑)。

2023年