豊島逸夫の手帖

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国際金価格、急落後、反発

2023年4月17日

先週金曜日には国際金価格が2050ドル近傍から一時は2000ドル割れまで急落(KITCOグラフ青線参照)。その後2010ドル超まで反発(緑線参照)。

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典型的な過熱相場の反動。この程度の調整はまだあり得る。あって当たり前。無い方が後の下げは厳しくなる。

急落の背景としてはここのところ年内利下げ3回という市場の見方が変わってきたこと。やはり3回も利下げは無理な話ではないか。利下げのタイミングはFRBの予測どおり来年初頭になるのではなどの見解が出始めた。大きく割れていた民と官のドル金利予測だが、ここにきて市場の方からFRBの側にすり寄ってきた感がある。それほどインフレは頑固だということだ。

金利を生まない金にとって利下げは朗報。既に年内利下げを織り込んで2000ドルを突破した経緯もある。その織り込みが崩れると金は売りという展開になる。
一方、中期的に見ればインフレヘッジとしての金買いは根強い。従って大崩れするような相場ではない。

なお、利下げ延期説の根拠は懸念されるリセッション(不況)が浅く済みそうだとの見解。スローセッションなどと言われる。米国経済の軟着陸は無理筋だが、ほどほどの景気後退で済みそうとの見方が大半である。

果たして年末金利を5%超と読むFRBと4%超と読む市場といつどこまで折り合うのか。今後の展開に注目したい。

さて、今日の写真は福島喜多方の桜。今が満開。

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そして藤の花も満開。これは京都ゴルフ俱楽部(上賀茂神社裏の京都産業大学近く)。

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相変わらず東奔西走の日々。
5月3日のFOMCまではマーケットとは距離を置き、推移を眺めつつ、遊興にふける今日この頃である(笑)。

それからクレディ・スイス発行AT1債が「紙くず」になり、日本の投資家も大損の報道で、急にクレディ・スイスの件についての取材が増えた。三菱UFJモルガンスタンレー証券販売分で950億円相当、その他も。被害者の中には有名人も含まれているようだ。AT1債を地上波で一般視聴者向けに説明するのは難しい。しかし信用して買った投資商品が紙くずになってしまったという体験を経て、実物資産=金を買い始めた人たちが過去には多いことも事実だ。

2023年