豊島逸夫の手帖

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国内金価格、久しぶりに反落

2023年9月22日

21日のNY金市場は、新規失業保険申請件数が20万件と大きく下げたことが材料となった。解雇の件数が減ったことを意味するので本来なら良いことだが、インフレと戦うFRBの立場では未だ利上げの引き締め効果が不十分という解釈になる。追加利上げの余地ありということで金利のつかない金には逆風となった。更にNY外為市場では148円台を付けていた円相場が147円台の円高方向に動いた。
ドル建て金価格が下がり、円安も一服ということで円建て金価格は反落した次第。

本欄で述べてきたことだがNY金価格は上がり、同時に円安になるという都合の良い話ばかり続くはずもない。
とは言え、1900ドルを割り込めばかなりの買いで支えられ、円安の流れはまだ止まらないので、円建て金価格には引き続き上げ圧力がかかりやすい地合いだ。

なお、昨日の中級者向け原稿「24年、FRBは名目で利下げ、実質で利上げへ」が、今朝のBSテレ東「日経モーニングプラスFT」で引用された。この番組は株式がメインなので、筆者のコメントも株についての見解になっている。

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それからテレビ東京の地上波の方で「60秒で学べるNews」とやらの番組にも出た。こちらのテーマは「1グラム1万円の金を買っているのは誰?」。コンビニのおにぎり高級化など4つのテーマのひとつ。「金がなぜ上がっているかと60秒で語れ」と言われてもそれは無理筋。取りあえず中国の中央銀行がドルを売って金を買っている話をした。それだけで60秒超。写真のように私が話している間に画面で30秒、40秒と黄色の枠が流れてゆく。あとはスタジオでテレビ東京解説委員長が諸々説明していた。

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せめて5分間の時間枠がもらえればかなり分かりやすく説明できるのだけどね~。地上波で5分は余程大きなテーマでなければダメだね。

2023年