豊島逸夫の手帖

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大谷クン、契約金はゴールドで貰った方がいいよ

2023年12月13日

熱烈な大谷ファンとしてドジャースとの超大型契約には興奮したが、マネー専門家としては余計なお世話ながら契約のリスクを懸念している。

まず、10年後の後払いが無利子であること。過去最大と言われる契約金も現在価値は600億円台になる。時あたかも12月FOMC開催中ゆえ、今後10年に起きるかもしれない想定外のインフレに対するヘッジは大丈夫なのか考えてしまう。現在価値で1000億円分のゴールドを10年後に受け取るという形にすべきだったのでは。そうすれば恐らく10年後には軽く2000億円を超える価値になっているであろう。

更に、大谷クンは米国政治リスクにも晒される。今後10年の間が民主党政権ならば、例えばバイデン大統領は連邦所得税上限の37%から39.6%への増税を考慮している。
但し、節税メリットもあるようだ。
連邦税規定で10年均等払いなら州税が免除される可能性があるという。

なお、試合ごとに所得収入が割り振られるので、例えばカリフォルニア州での試合なら14.4%だが、テキサスやフロリダの試合だと0%になる。
まぁこういうおカネの専門家の発想は大谷クンのワールドシリーズで活躍したいという熱い願いを思えば、何と言うか計算ばかりで熱いものがないよね~(笑)。

さて、昨日のCPIはサプライズなし。そして今晩いよいよFOMC声明文発表とパウエル議長記者会見。最大の注目点はFOMC参加者19名の今後の金利予測分布(所謂ドットチャート)。
パウエル議長の発言は今永田町ではやっている「しかるべきタイミングで適切に対応する」ということになりそう(笑)。

2023年