豊島逸夫の手帖

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今回の2000ドルは底堅い

2023年12月15日

これまでも2000ドルの壁に跳ね返されてきたが、今回は2000ドル台の攻防を経た上で大きく上放れたので、国際金価格のレンジは切り上がった。しかも理由が米金融政策の引き締めから緩和への転換という5年に一度クラスのメジャーなマーケットイベントなので単なる投機だけではない。もちろん予期せぬパウエル氏のハト派発言に空売り筋の慌てた買戻しも推進力となっているが、2024年は中長期運用のファンドのマネーも確実に入ってくるであろう。因みにファンドの金売買形態としてETFと先物の残高が発表されるので報じられるが、インターバンクのロコ・ロンドンの売買の取引形態が多い。これは公表する義務もなく、顧客の個人情報管理の面からも絶対に発表されない。

なお、2024年は米大統領選の年なので、金融政策の転換と同時に財政バラマキなどの財政政策由来の理由が金価格を押し上げることになろう。特に「もしトラ」リスク。もしもトランプ氏が有利ということになれば、これまでの経済政策のちゃぶ台返しがあり得る。
金価格形成に関して新たな要因が加わるということだ。最新の報道では共和党候補者としてトランプ氏が引き続きダントツの支持を得ているとのことだ。まぁねぇ話しっぷりとか声量とかはトランプ氏の方が印象度は強いけどねぇ。。困ったものだ。

なお、円相場が円高に振れているので、円建て金価格の独歩高という現象は一服しそうだ。しかし中期的に見て日銀が今後利上げと言っても0.1%とか何ともみみっちい話だ。0.75%刻みの利上げを実行してきたFRBとの対比が鮮明だ。メディアは円高!と書きたてるが140円、否130円台でも中長期的には円安であろう。黒田総裁の時代には125円が黒田ラインとされ、125円を超える円安は介入で阻止されると言われたものだ。

足元では自民党の政治献金スキャンダルが勃発しているが、改めて記者に「あんた、頭悪いんじゃないの」とか開き直る態度を見せつけられると、こんな政治レベルの国の経済政策が本当に不安になる。最終的には為替相場はその国の稼ぐ力により決まるもの。だから筆者は財産の半分は金を含むドル建て資産で相変わらず保有していると公言して憚らないのだ。

暗い話が多い中で今朝の大谷クンの記者会見は清々しかったね。まぁ米国で人気スポーツと言えば、まずはアメフトそしてバスケットボール(プロと大学)、その次に野球だけど、今回のドジャースとの契約は経済紙ウォールストリートジャーナルまで大きく扱うほどで話題を呼んだ。因みにドジャースとの無利子10年後払い契約について@jefftoshimaで呟いたら30万を超すアクセスがあって、さすが大谷パワーと感じた。普段からそっけなくフォローしている人はゼロ、フォロワーは4万8千人程度、#で拡散など面倒でしないアカウントにしては異次元の反応であった。

来年はLAに仕事作って(笑)野球見に行くぞ~。
LAと金の関係は殆ど無いのが辛いところだが。
LAのリトルトウキョウでゴールドセミナーもあり得ないな(笑)。

2023年