豊島逸夫の手帖

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米消費者物価指数発表、サプライズなし

2023年9月14日

8月CPIは年率3.7%、コアで4.3%。いずれもほぼ想定内。前月比で見ると増加しているので、国際金価格はやや下げて1906ドル程度。ドル円は147円台。

本日は生産者物価指数(PPI)と米小売り売上高の発表を控え、来週には9月FOMCとなる。
今回利上げは見送られ、様子見となり、11月FOMCで追加利上げあるか否かで意見は真っ二つに割れている。

もし追加利上げあれば、米国政策金利は5.50~5.75%の高水準になる。対して日銀は「マイナス金利」撤廃が早くて来年早々、その次に利上げが0.1%あるかどうかの段階。日米金利水準は余りにもかけ離れている。ここで日銀が大規模為替介入して140円程度まで戻しても年内再び145円突破となろう。世界のドル高トレンドに日銀が独り逆らっても限界がある。

但し、来年になれば利上げの副作用としてのリセッション(不況)の可能性、そして利上げから利下げへの転換も視野に入るので一気にドル高からドル安トレンドに突入しよう。株式市場ではほどほどのインフレ抑制とほどほどの景気後退で事態は収拾するとの「軟着陸説」が強いが、金市場の視点ではそれは楽観論ということになる。

と、まぁこれまで書いてきたことの繰り返しになる。

2023年