豊島逸夫の手帖

2023年6月28日

ワグネルはアフリカ諸国の内乱にも傭兵として関与してきた過程で、現地で採掘された金を違法に転売することにより資金を捻出していたとの報道が流れている。

アフリカ諸国は今や重要な金生産国が多い。
以下は各国の年間生産量（単位：トン）

ガーナ　　　　　　１２７
マリ　　　　　　　１０１
ブルキナファソ　　　９６
南ア　　　　　　　　９２（落ちぶれたもんだ）
スーダン　　　　　　８０
タンザニア　　　　　５０
コートジボワール　　４８
コンゴ　　　　　　　４４
ナイジェリア　　　　３４
リベリア　　　　　　２１
セネガル　　　　　　１９
モーリタニア　　　　１９

貧困諸国が多く金は貴重な基幹産業だ。その採掘権を巡り内戦まで起こることもある。従ってワグネルが存在感を高める地域だ。内戦などに加担する過程で採掘権を奪取して、違法に生産した金を自らの飛行機でドバイまで空輸すれば後はどうにでも捌ける。
金は溶けてしまえば、金は金ゆえ、このワグネルの金はどこかの金塊の一部となろうが特定は不可能だ。
既にスーダン産の金がドバイ経由でロシアに持ち込まれた事例もある。

更に、ロシアなど経済制裁を受けている国と金取引はできないはずだが、ロイター電は関与した香港などの精錬所を実名で報じている。その結果ロシア産の金塊が世界的に流通しているとも報じられている。
この問題は今後尾を引きそうだ。

さて、明るい話題は大谷くん。先発勝利と２本のホームラン。
大リーグの多くの監督が個人的には彼のファンだと言って憚らない。今日は爪が割れて７回にトレーナーをマウンドに呼び、急遽降板した。ケガだけは注意して欲しいよ。今日の投球フォームも力を入れず流す感じで明らかにお疲れさんだし、ちょっと休んだ方がいいんじゃないかなと思うね。まだまだ先は長いぜ。同僚のトラウト選手は適当に休み入れているし。