豊島逸夫の手帖

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G7よりGEショック

2008年4月14日

週末のG7セレモニーより、マーケットが注目したのはGE失望決算。米国を代表する優良株が予想外の悪化。中味を見ると、インフラ、エネルギー関連部門は良好。金融関連部門が足を引っ張っている。世界経済成長ストーリーに乗れているセクターと、サブプライム禍に巻き込まれているセクターの両方を抱えるGEの姿が象徴的である。

失望感が強いのは、同社が2月末までは"No Problem=大丈夫、問題ない、Everything OK すべて良好"と言い切っていたから。"3月のベアスタで様相が一変した"とはCEOのコメント。

サブプライム発の金融不安が他の優良株にも波及するのかという不安。山を越したと思われた金融不安そのものが、金融株に止まらず、影響がまだ終わっていないのかという疑念。

そして、今週は、かねてから述べてきたconfession week=告白の週。米国金融大手の決算発表の週。この数字を見るまでは、次の一手が打てないとばかりに、先週も取引薄だったわけだ。月曜から金曜までの5連戦が始まる前に、いきなり主軸打者が負傷退場したような感じで、GEショックとなった。

今週はかなり大きく動くよ。株高、株安、ドル高、ドル安、金高、金安。例によってシートベルトは低くきつめに締めてください。

2008年