豊島逸夫の手帖

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株、ドル反騰、原油続落、金反落

2008年7月17日

NY株は空売り規制も手伝い大幅反騰。金融株も買われた。これが空売りの手仕舞い買いというベアーマーケットラリーなのか、底打ちなのか、意見は真っ二つに分かれる。

原油は急落が続く。ここでも商品上昇サイクル打ち止めかとの議論が盛んに戦わされる。

金も昨晩は商品全般の一服売りに引きずられ、利益確定売りが先行。960ドルまで急落。

米国消費者物価が年率5%まで急上昇したことで、ふたたびFRBの金利政策の注目度高まる。次の一手に影響を与える要因として、今日からの米国大手投資銀行決算発表は要注意。ただでさえ、マーケットが金融不安で神経質になっているから。これからホットな夏相場に本格突入。

火曜日に山東省から帰国し、昨日は三菱UFJの法人顧客150名ほどを相手に講演。常務さんまで出て挨拶していたから優良顧客なのだろう。お堅い銀行の、こういう席に招かれるのも時代の流れか。今の相場が、米国銀行取り付け騒ぎなどの金融不安にあるので、銀行主催のフォーラムはどうも話しづらいね。(じつは、直前の昼食で、毎食後の薬と間違えて、海外旅行時差調整用に持ち歩いている睡眠薬を飲んでしまって、檀上では強烈な眠気と戦いながら話していた!多分、あのまま寝て良いと言われたらステージでイビキをかいていただろうね。笑。)

今日は福岡でゴールドアドバイザー研修会。関西、中国、四国、九州のGAたち集合。明後日の土曜日は東京工業取引所の会員会社全体の講習会。毎年やっているけど3時限(原油、穀物など)あって、金はトップバッターなので朝9時から。ウオーミングアップ無しで先発する投手みたいなもので、エンジンかかるのに時間がかかる。

なお、本日の日経夕刊"波頭旗頭"という欄に、ステートストリートのコリンズさんと筆者の金ETF上場苦労話みたいなストーリーが載る予定です。変に脚色されてなければ良いけど。

彼とは一緒に仕事して付き合いも深まり、今では一生の友達=life-time friendになりました。在日20年近くで日本語ぺらぺら。日本の田舎のガソリンスタンドで働いたこともあるという彼は、米国文化と日本文化の良いところが身についているナイスガイですよ。

取材インタビューでは、二人で深夜までの作業でへロへロだった頃、ちょうど家内の北海道の親戚から朝採りアスパラを沢山もらったので彼におすそわけして、"仕事は厳しいけど、このアスパラがあるからこそ頑張れるのだよね=This is what life is all about. "というメールを打ったことがあるのだが、彼が今回のインタビューで、そのメールのコピーを持ちだして、一番ジーンときたことと話していた。果たして記事に採用されているかな?

それから、今週末発売の日経マネー別冊金ETF特集に、東証斉藤社長と筆者の対談が載りますから読んでみてください。野村証券出身なのでビジネス感覚豊かな証券取引所トップですね。かなり大胆な発言していました。

2008年