2008年11月20日
なにやらマーケットの雰囲気がまたぞろ不穏になってきた。Citiクラスの大手金融機関の破たんと、ビッグスリーの一社の破たんと、保険大手の破たんと、三つの可能性が浮上している。
今回の第二ラウンドで怖いと思うのは、ポールセン財務長官がもう次の財務長官へのバトンタッチの姿勢に入り、旗振り役がいない空白期であること。オバマは、なんとしても早く次の財務長官を決めねばならぬ。筆者かねてからのお勧め、ティム ガイトナー(NY連銀)氏が、一番人気になってきたね。
債券市場の不安要素が、住宅ローン債権から商業用地に対する債権に移ってきた。CMBS(商業不動産担保証券)の債務不履行リスクがここにきて跳ね上がっている。CMBSのスプレッドが3か月前の150から550にまで急上昇している。
CMBS保有額を見ると、Citiが169億ドル(時価総額の11%に相当)、JPモルガンが93億ドル(同5%)、ゴールドマンサックスが30億ドル(同4.5%)など。とくにCitiが多い。
債券市場も一難去って、また一難というか、CP(コマーシャルペーパー)市場は機能し始めたのだが、火の粉が商業用不動産担保債券に移った。
自動車ビッグスリーはビッグツーに淘汰されることになりそう。米国に自動車大手が三社は要らないということだ。
今年の12月は、また大荒れの年末になりそうな予感。まだ年末まで40日あるのだよ。今のマーケットの40日は長い。