豊島逸夫の手帖

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ヘッジファンド時間差攻撃

2015年11月2日

30日金曜日の東京株式市場は、「慎重な追加緩和+財政のプチサプライズ」というポリシーミックスで乗り切った。

しかし、同日の欧米市場では、日銀動かずの失望感が、しきりに語られた。マーケットの目は、どうしても、金融政策に向くようだ。

ヘッジファンドからも、追加緩和見送りで期待はずれのトーンが感じられる。いよいよ11月決算期を迎える一部のヘッジファンドの焦りも伝わってくる。世界同時株安などで惨憺たる運用実績ゆえ、11月半ばまでには、なんとかせねば、と必死の様相だ。2週間の「急ぎ働き」売買で売り崩せそうな運用対象を物色している。上値が重そうに映る日本株も、その一つだ。

いっぽう、中期の市場の流れを読むグローバル・マクロ系のヘッジファンドは、「日本株はATM」とばかりに決算対策で大型株中心の換金売りに走る。彼らは、中期的に「決算期終われば、ほどよいところで再度買い」の姿勢だ。

まずは、郵政上場の結果を見極めて、次の一手を考える、との呟きも。

今日の日本株売りは、日銀追加緩和見送りへの時間差攻撃的反応に見える。

総じて、短期的には、上海の動きを視野に、売られやすい地合いだが、あくまで「11月売り」という短期現象の様相だ。

金は12月利上げに備え、1140ドル台で推移。私は依然2015年に利上げ無しと見ている。

さて、もう11月。早いもんだ。

急に寒くなって、雑然とした仕事場の黒猫も、宅配ボックスの秋用寝床から、冬用のフンワリ寝床にお引越し(笑)。

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私は、これから新潟→宮崎→青森を転々講演ツアー。

楽しみは食べることばかり(笑)。

そしてスキーシーズン近づき、自主トレも本格化。

新潟出張の上越新幹線でも、条件反射で、越後湯沢で下車しそうw。

2015年