2015年4月7日
イースター休暇中に発表された雇用統計が大きく下振れ。そこで、世界が注目した6日のNY株式市場寄り付き。その1時間前に、計ったかのようなタイミングで、NY連銀総裁が、市場の不安感を和らげるコメントを講演で連発した。
「3月の雇用統計は、1~3月期のGDPが年率1%程度と弱いことを示す。」その背景を詳述する過程では、「2014年半ばからドルが15%程度上昇して、今年の実質GDP成長率を0.6%ほど引き下げる。」と述べた。
今の市場は、金融当局の経済見通しが悪いほど、利上げ後ずれ・緩和延長と読み、好材料と見なす。
いっぽう、利上げ時期について具体的にコメントは避け、「金融正常化は引き締めを意味せず。極端な金融緩和が、少しばかり緩和ではなくなる程度。ゼロ金利政策は、経済の活力を取り戻すための一時的荒療治で、長期間の痛み止めではない。従って、金融正常化を決定できることは、祝うべきことなのだ。」と市場関係者を励ますかのような表現で語った。
更に「利上げの軌跡は比較的浅い。私は、インフレ目標2%と整合するFFレートを、不確定ながらも最終的に3.5%と予測している。」とも述べた。
なお、金価格は昨晩一時1224ドル程度まで上げたが、ドル高・株高で、再び売られ、1214ドルまで下がった。
ここからどうなるか。
今朝の日経商品面に金相場動向の記事が載っています。見方が分かれて面白い。