2015年1月14日
12月FOMC後の記者会見で、原油急落の影響を聞かれ、イエレン議長は「一時的」との認識を繰り返し述べた。その時点での原油価格は54ドル。
それが、昨日は一時44ドル。40ドル割れも視野に入ってきた。OPEC側からは20ドルまで「我慢比べ」を続けるとのコメントが流れる。
これでもイエレン氏は「一時的」と一蹴するのか。
民間の市場では「原油安長期化」が大勢を占める。
明らかに、官と民で認識の差が見られる。
どちらに収れんするのか。
ここは、民に分がありそうだ。
同氏の見解を聞ける機会は3月FOMC後の記者会見。
それまでは、地区連銀総裁の講演が、注目されるだろうが、2015年のFOMC投票メンバーはハト派が多い。
既に、新投票メンバーのシカゴ連銀エバンズ総裁(ハト派)は、「FRBのインフレ率目標達成には3-4年かかる」と明言している。
想定を超える原油急落が、FRB2015年利上げというコンセンサス予測もゆるがせている。徐々に「年後半に後ずれか」「2016年に持越し」との見通しが浮上してきた。
米利上げ観測は、2015年の世界経済見通し・運用方針のベースシナリオとして根幹にかかわる問題だ。
外為市場では、利上げを織り込み、ドル高・円安見通しが2015年予測の多数派であった。しかし、足元では円高に振れていることもあり、専門家の見方も揺らいでいる。
今の外為市場は、欧州中央銀行(ECB)の国債購入型量的緩和導入観測とギリシャ不安によるユーロ安が軸となり、ドルと円はユーロに振られる状況だ。
2%インフレ率安定化目標は遠のくばかり。
市場では、原油が下がりっぱなしで、殆どリバウンドが見られないので、「底なし沼」の不安心理が醸成される。
原油安程度なら、その恩恵が歓迎されるが、「暴落」ともなると、エネルギー依存国の経済危機の伝染が懸念されるからだ。
前者のケースだと金も連れて下がる。
後者の場合には経済危機に強い金が買われる。
いま、足元はまさに、そのような状況で金がジリジリ上がっている。為替は「有事の円」が買われ円高気味なので、円建て金価格は若干相殺される。
さて、今日の写真は3連休に行った北近江は長浜の鴨鍋。熟成した青首鴨。そして、雪下セリと雪下ネギ。おりから、雪が降っていた。
鍋奉行の指揮下、うっかり早めにハシつけると、ダメまだ早い!、と諌められる(笑)。
1月の鴨は若く、2月になると脂がのってくる。
どちらも、それぞれ、味があっていいね。
今年で10年目になる恒例行事。
やはり、寒風ふきすさぶ北近江で食するから旨いので、同じ食材を東京で食べても、なにか物足りない。
イタリアワインを現地のワイナリーで飲み、24時間後にお土産用に買った同じワインを東京で帰国後に飲んだら、まったく味が違ったことを思い出す。