2015年4月9日
まず、豊島逸夫事務所の公式HPの写真を変えてみました。
www.toshimajibu.org
まだ、扱いに慣れていないので、アップデート作業に苦労してます(笑)。
さて、昨晩、FOMC議事要旨が発表された後、ヘッジファンド・米年金からのメール・電話が相次いでいる。
「利上げは早くて9月。来年まで後ずれにも現実味。利上げペースは、FOMCごとに状況を確かめつつ慎重運転。」との確信が強まり、リスク意欲に拍車がかかっている。利上げまで「執行猶予6ヶ月から1年」となれば、2015年の勝負はこれからだ。
とはいえ、決算発表シーズンを迎えた米国企業の業績はドル高・原油安で多くを望めない。
そうなると、NYから見た国際分散運用は必須だ。
欧州株は急騰したが、欧州中央銀行(ECB)量的緩和という材料は既に賞味期限切れが近い。
そこでマネーは西から東へ向かう。
足元で目立つのは、中国株の上げっぷり。但し、初心者の個人投資家中心の市場ゆえ、ネズミの大群のごとく動く。下げのタイミングとスピードも速い。予測不可能な行動に出るので、慎重にならざるを得ない。
そこで、注目されるのが、日本株の安定感。調整局面でも下げ渋り、再度上げに転じている。ROE重視、株主還元など質的向上は、中国株に比し安心感を生む。
ヘッジファンドは1~3月に日本株売買第一ラウンドを終えた。第二ラウンドは4月に買って5月に売る(sell in May)の目論みが透ける。
いっぽう、米国年金運用担当者にズバリ日経平均の2015年予測を聞くと、2万2千~3千円との答えが多い。カンポ・ユウチョなどの日本名もすっかり覚えた様子。GPIFに次ぐ買い手として期待感を寄せる。おりからバーナンキ氏の回顧録出版が話題となっており、ヘリコプター・ベンをもじってヘリコプター・ハルと黒田東彦氏への期待感も強い。8日の日銀金融政策決定会合への関心もこれまでより強かった。「ちゅうちょなく行動する。」との発言が、「景気が悪くなればヘリコプターからドル札をばら撒けばよい。」とのバーナンキ氏の伝説の発言との連想を誘っているようだ。
ヘッジファンドと異なり買い方は地味だが、2015年通年で粛々と日本株比率を上げてゆく構えが見られる。
総じて、日経平均2万円の後の「出口戦略」のほうに既に意識が移っている様子だ。
そこは、アベノミクスのサード・アロー(第三の矢)の結果次第。
国内選挙や消費税再増税、そして日本国債市場の機能不全をいかにこなしてゆくか。それにより日本株保有期間が決まってゆくだろう。
そして株が上がると、投資家も心理的余裕が出て、新たに金でも買おうかという気分になるようだ。これ、市場最前線で感じること。理屈から言えば、株が下がった時に金でヘッジなのだけれど、人間は理屈通りには動かない。株が下がると、心理的に萎縮して、金など新たなものにカネを入れる余裕もなくなるのだ。
そして、昨日届いた筍で早速、筍ご飯(写真)。
京都の筍は白く、柔らかく、適度な筍のいが味がある。そして、おこげが旨いのだよね~。