2015年7月30日
今回のFOMCの特徴は、市場の注目が、FRBのサイト上に掲載された声明文より、7月24日にリリースされた「釈明文」のほうに偏ったことだろう。
「6月29日に、意図せざる、うっかりミスがあった。FOMC参加者ではなく、FRBスタッフの経済予測値が含まれるファイルをサイト上で公開してしまったのだ。既にリリースされてしまったので、本日、あらためてここに公開する。」
ここで誤って公開されたデータは、実質GDP成長率、インフレ率(PCE)、失業率など多岐にわたる。特に、市場が注目したのが、「FFレート」の予測値だ。まさに、FOMC声明文から市場が必至に読みとろうとしている利上げの数値を、FOMCスタッフは、どのように見ているか、ずばり露わになってしまった。
しかも、問題は、3か月ごとに発表されるFOMC参加者が予測するFFレートの数値、いわゆるドット・チャート、との間にかなりの差が見られること。
FOMC参加者の予測中央値より、FRBスタッフの予測値のほうが、かなり低いのだ。
FRBサイトに載った数値表
元データでは、FOMC参加者は0.63%(2015)、1.625%(2016)、2.875%(2017)。
いっぽう、FRBスタッフは0.35%(2015)、1.26%(2016)、2.12%(2017)となっている。
2015年0.35%ということは、FRBスタッフは、年内利上げを一回予測していると解釈できる。
FOMC声明文は、あいかわらず、言質を取らせない表現に満ちていたが、漏えいデータはFRBスタッフの本音を明確に示唆したのだ。
かといって、9月利上げと決めつけられないのが、悩ましいところ。
その背景には、市場のかかえるトラウマがある。
それは2013年9月16~17日に開催されたFOMCでの逆転劇。
当時のFRB議長バーナンキ氏の発言から、市場は9月量的緩和縮小、いわゆるテーパリングが開始と読んでいた。
ところが、フタをあけてみれば、テーパリングに関しては、完全にスル―され、市場は見事に肩透かしを食った。
外為市場では、意表を突かれたファンドが損切りの円買戻しに走り、円相場は99円台から一気に97円台まで急騰した。
たまたま、筆者は、その当日、NY証券取引所のフロアーに居合わせたので、市場の狼狽ぶりを鮮明に記憶している。
このトラウマが市場には依然くすぶるので、今回の利上げ9月説と言われても、にわかには反応できないのだ。
FRB内部でも割れる利上げ観測、そして、市場のトラウマ。
9月に利上げになっても、ならなくても、市場にはサプライズ要因となりそうな展開となっている。
さて、今日の写真は、産地直送いただきものの、夕張メロンと福島モモ。どちらも、これ食べると、スーパーで売ってるのと、全く違う。
自然な旬のジューシーなところ。ウッカリがぶりと食すると、テーブルの上が水浸しみたいになる。第二の故郷、福島のモモは、色々な種類が、これから順に旬を迎える。青森のリンゴと同じで、実に多種類で楽しい。
そして、食い物写真は尽きないよ(笑)。
昨晩、いつもの洗足池マガーリで食べた絶品二品。
まずは、大ぶりの天然エビとアボガドのタルタル。緑色の付け合せはエビの卵。
次が、ホウレンソウのプリン仕立て。贅沢な魚介類のソース。
両品とも、シェフのタカさん(無口!)のセンスが光ってるね~。
うちの家族に、大阪から戻ったばかりの分林里佳キャスターも加わり、貴金属業界出身の綿谷真由美(美人!)マダムのメニュー説明、関東弁と関西弁飛び交うワイワイで楽しいディナーでした♪
大阪といえば、今週末もABC朝日放送から「上海株乱高下」について生出演依頼あったのだけど、福岡での西日本新聞主催、母娘セミナーと重なり、残念でした。またね~~。