2015年8月6日
4日のロックハート・アトランタ連銀総裁「利上げ準備出来つつある。」との発言で、124円40銭台まで急落した円相場が、5日のNY市場では一時124円台ギリギリまで円高に転じた。そのキッカケは、7月ADP雇用報告が18万5000人増と予測を大きく下回ったこと。9月利上げ説に揺れる市場は、経済データが悪いと、直ちに、すわ12月利上げか、と解釈して、ドル売り・円買いに走る。
ところが、その後、発表されたISM非製造業景況感指数が、ほぼ10年ぶりの高水準とされる60.3となり、地合いは急転。いよいよ9月利上げか、と身構え、ドル買い・円売りが集中して、125円ラインの攻防戦となった。
この間、わずか1時間あまりで、円相場が1円ほど動いたのだ。
「利上げは織り込み済み」とコメントされてきたが、8月に入り、いよいよ9月利上げか、との切迫感が強まると、市場は、やはり神経質になる。
ドル円に直接影響を与える米2年債利回りも、ロックハート発言で0.68%台から0.73%台まで急騰。そして、ADP雇用報告で0.71%台まで下がったが、ISM指数で0.75%台まで急伸した。
しかし、米10年債利回りは2.2%台後半の水準に留まり、7月中旬につけた2.4%台を下回っている。対して、2年債利回りは、7月中旬の水準を上回っている。
長期債利回りが上がりにくい背景としては、利上げのペースが、緩やかになるとのイエレンFRB議長の金融政策指針がある。
従って、円相場が125円より円安になっても、そのペースは緩やかと予想される。
昨晩、夏季休暇中のリゾートから連絡してきたヘッジファンドなどの反応を見ていると、127円前後をターゲットと見ている。
かりに9月利上げとなれば、「噂で買ってニュースで売る。」の常套手段で、ドル売り(円買い)に走りそうだ。
一気に130円という地合いではない。
年末は120円程度の円高を見込むヘッジファンドもあり、一時の円安一辺倒から、見方はかなり割れてきた。
なお、日本時間では125円の壁が意識される。しかし、グローバル・マクロ系のヘッジファンドは、例えば利上げをはさみ123~127円のレンジ予想とか、特に125円を意識していない。
ちなみに、TPP交渉のアベノミクス成長戦略への影響について、つっこんで聞かれた。日本の政局をかなり注視していることを実感している。
そして、円建て金価格は円安進行で下がりにくい状況だ。
今日の写真は、これだけのクッキーの種類がギッシリ詰まっているセット。当分楽しめる♪
それにしてもこの酷暑。
スキー・ゴルフはかなりやるけど、水泳となると、からっきしダメ(笑)。
週末の高原が待ち遠しい。今年は利上げ前の相場から目が離せず、休みとれずにやってます。といっても、かなりペースダウンして、のんびり仕事してるけどね。まぁ、こういう、酷暑と仕事が重なる年もあるさ!9月は欧州出張と米国出張が立て続け。FOMCのときはNYに居ます。