2012年8月1日
筆者は、金投資にあたり、常に堅実に買い増し長期保有を勧めている。レバレッジを使うハイリスクの「肉食系」投資は否定し、「草食系」投資こそ王道だと説き、自らも積立投資一本でやっていることをセミナーでも常に語る。参加者の多くは「プロの裏技公開」を期待しているので、「積立」と語ると「そんな地味な。。。」とばかりに会場の雰囲気が一気に盛り下がることも珍しくはない。
でも筆者の友人のプロたちと対談したときも、司会者が期待感ムンムンで「そういうプロの皆様の個人的運用はどうなんですか」と聞かれたとき、全員が「純金積立」と答えたものだ。
プロだからこそ、安値で買い高値で売ることの難しさを体感している。結局、リスクは購入のタイミングを時間軸で分散させる以外に隠し技などない。
実は、同じ相場商品である株も投信も同じこと。
長期で堅実に買い増してゆくことが、今や投信の世界でも最新のトレンドになりつつある。
その典型が独立系のファンドであるコモンズ投信(渋沢さん)、セゾン投信(中野さん)たち。そこで、金も投信も草食系投資ということで「草食投資隊」を結成し、時折、ジョイント・セミナーを開催している。ちなみに、筆者は名誉会長だそうである。
そこで、今回、9月7日発売の筆者の日経マネームック本の巻頭用に草食投資隊の対談を先週行った。場所は筆者の事務所がある高層ビル43階の会議室。投信専門家、竹川美奈子さんも交え、和気あいあいの座談会となった。(写真↓)
金現物でも投信でも積立感覚で堅実投資に徹すればよいという結論は言うまでもない。
なお、男性の参加者は緑色の「草色タイ」、女性は緑色の「草色スカーフ」を着用しております。
さて、足元の相場は、8月1日(水)FOMC、2日(木)ECB理事会、3日(金)米国雇用統計と、いよいよ当面の正念場に差し掛かる。大げさに言えば、今年年末までの動向を占う上での要所を通過中である。
筆者も昼は軽く虎屋で流し、NY時間にアドレナリン全開となる日が続く。