豊島逸夫の手帖

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中国経済7.4%へ減速、商品市場への影響は?

2012年10月19日

昨日の話題は、中国経済。
経済成長率7.4%という数字をどう解釈するか。
今週月曜日に発表された消費者物価上昇率が1.9%と明らかに鎮静化傾向が顕著でもあり、総じて中国経済はソフトランディング(軟着陸)に向かっている、との解釈が多い。
しかし、商品市場はおおむね売られて下げた。
やはり、10%以上の二桁成長に慣れた国、そして二桁高度成長がなければ大国全体に経済成長効果が浸透しない国にとって、通年で8%割れは厳しい数字だ。
仮に7%台が中国経済の「巡航速度」とすれば、これまでのようなペースでのコモディティー(原材料などの商品)の需要増加は見込めまい。
また再び二桁の高度成長に戻るには、欧米経済の本格回復が条件となる。その条件達成は早くて2014-2015年頃か。
そこで、注目されることが、中国政府の経済政策発動による内需拡大の可能性。財政赤字は日米欧ほど危機的状況にはなく、大型財政出動の余力は充分にある。金利も日米欧と異なり、ゼロ金利まで追い詰められていない。3%台ゆえ、未だ、利下げ余地がある。「非伝統的」(ひらたくいえば奇策)といえる量的緩和にまで踏み込まざるを得ない段階ではない。要は経済減速に対応する経済政策の懐は深い。
問題は、いつ、その切り札を発動するかだ。
大型財政出動は不動産バブルという合併症も産みがちなので、当局も慎重にならざるを得ない。
また、今年は11月に政権交代を控える。
おそらく本格的な景気浮揚策発動は、新政権に発表させ、花を持たせるのではないか。
以上をまとめ、商品市場への影響を考えると、まずは、経済減速による直接的需要減を嫌気して売り。
しかし、中期的には、金融緩和、財政出動の刺激策期待、あるいは発動を好感して買いということになりそうだ。

さて、今週から日経ビジネスオンラインでも「豊島逸夫の金脈探訪」のコラム開始。↓

http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20121012/238001/?top_updt

昨晩は、ニューズウイーク誌が遂に紙媒体を廃止し、電子版のみとする事を電撃発表したけど、時代の流れは電子版だね。新聞もラッシュアワー通勤電車内で新聞紙広げる人を見なくなった。

そして今日は先日丸善オアゾで開催された出版記念日経セミナーのときの写真を色々貼ります。

1283a.jpg1283b.jpg1283c.jpg1283d.jpg↑気鋭の独立系株式アナリスト、崔さんとトーク。金高騰でポートフォリオに占める金の割合が30%以上になってしまった。リバランスどうする?など。

1283e.jpg↑日経CNBCキャスターも5名駆けつけてくれた。アジアロケの相方 江連裕子さんとは、現地ロケ・エピソード。街頭トーク中に公安に取り巻かれ拘束されそうになった裏話など(・・;)

1283f.jpg↑私のセミナーの常連で、レースクイーンの小泉みゆきチャン。いつも男性参加者たちから「あの子だれ?」で聞かれるので、壇上で紹介。

1283g.jpg↑今回のムック制作は全員女性。日経マネー編集長 安原さん、副編集長 羽生さん、日経ムック総編集担当 治部さん。そして出席できなかったけど、雑誌デザインの但野さん、総務の安保さん、カメラは鈴木さん。全員女性で、殆どがママ。

1283h.jpg↑上海の中国人個人投資家向けセミナーで一緒に働いた中国人女性も二人参加してくれた。ちなみに崔さんは韓国人。

2012年