2012年12月27日
金価格はこの3ヶ月間、指標となるロンドン後場建値ベースで見ると、1650ドルから1791ドルのレンジで推移してきた。
もし、国際金価格が1791ドルでドル円が87円になれば、国内金価格(中値ベース)は5009円になる。1750ドルと89円の組み合わせでも5007円だ。
2013年は、国内金価格5000円突破の可能性がかなり現実味を帯びてきた。
足元の国際金価格は、年末のファンド手仕舞い売りにより、1650ドル台に沈んでいる。
しかし、安値圏はインド・中国などの新興国の民間部門と公的部門が支える構図だ。
一方、1800ドルの上値抵抗線も強い。
ファンドの買い、或いは売りが集中すれば、今のレンジを突き抜け、1850ドルとか1600ドルのオーバーシュート、アンダーシュートも考えられる。
なお、最近はドルと金の逆相関が薄まり、従来の「市況の法則」通りには動かなくなっていることも注目に値する。ドル高でも金高の局面もあれば、ドル安なのに金安のケースも見られる。(なお、国際金市場では、ドル・ユーロ、或いは、ドル・インデックスがドル高かドル安かの判断基準となっている。)
そのような状況下では、海外金高なのに円安で国内金価格上昇が増幅される場合とか、海外金安と円高の同時進行で国内金価格下落が増幅される場合などが生じている。なお、ドルと金の逆相関が長期的に崩れることはないと思う。
基本的に、金買いは米ドルに対する不信任投票である。
仮に5000円がついても、それは「安倍金高」ともいえる現象であろう。