豊島逸夫の手帖

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金大量保管のNY連銀爆破計画阻止

2012年10月18日

FRBは、21歳のバングラディッシュ国籍の男をニューヨーク市内で逮捕した。容疑は、大量破壊兵器を使用してのニューヨーク連銀爆破計画。
FBIとニューヨーク警察のおとり捜査で、容疑者が爆発物を載せた車をロングアイランドからマンハッタンのNY連銀近くに駐車したところで逮捕したという。
この事件は、金の世界にとって特に衝撃的。
NY連銀には、大量の公的保有金塊が保管されているからだ。
映画「ダイハード3」では、テログループが、地下鉄の爆破現場の解体工事にカモフラージュして、NY連銀の地下深くを掘り進み、大量の金塊を強奪するシーンがあった。まさに映画が本当の事になりかねない事件だったのだ。
なお、米国の外貨準備としての公的金保有量は8,133トン。第二位のドイツ3,395トンを大きく引き離しダントツの一位である。そのうちの相当量が(正確な保管量は当然のことながら情報開示されず)NY連銀に保管されている。
ちなみに、NY連銀近くにあったワールド・トレード・センターには、金先物取引所が在庫として保有していた金が8トン、地下6階の金庫に保管されていた。2001年9月11日、同ビル崩壊後、その金塊は、表面が凹んだりしたものの、重量はキッチリ8トン回収されている。まさに「有事に強い金」を印象づけた出来事であった。

さて、話は変わるが、昨晩17日のNHKクローズアップ現代を録画して見た。「Can women save Japan?(女性は日本を救えるか)」と題するIMFレポートをベースに、ラガルドIMF専務理事が働くママ代表の立場で生放送出演した。
大いに考えさせられたね。特に、自分で、女性読者を意識して編集された金ムックを出版しただけに。「女は読まない」、「女は買わない」というギョーカイ上層部の価値観と戦って出版したので、納得する発言も多かった。惜しむらくは、この番組を一番見てほしい人たちは、未だ帰宅できていない時間帯にOAされたことかな。「日本のサラリーマンの帰宅時間、夜11時は普通」というコメントに、ラガルドさん、ひっくりかえりそうになってたっけ。
筆者は、これまで、延べ100人近く自ら「面接雇用」してきた経験があるけれど、男とか女とかの意識なく、能力と性格を見て、判断してきた。その結果が、たまたま女性65名。
そもそも、性別にこだわってこなかった。
女性社長の下で働いたこともある。
部下の女性を昇進させたら、同僚の男の嫉妬で「可愛がり」と称するいじめを受けたことも目撃したことがある。
仕事の現場では、難しい問題だ。
でも少子高齢化で移民も拒む日本。人口の半分を占める人たちを労働力として活用せねば、それこそ、日本は救われまい。

2012年