2012年12月12日
北朝鮮の「フェイント」ミサイル発射は、「有事の金買い」を連想させるが、もはや、そのような時代は過ぎた。
国際金価格は1710ドルと、前日ニューヨーク市場の引け値とほぼ同水準をつけている。
そもそも、「有事の金」は、米ソ冷戦時代に、核戦争に対するヘッジとして金が買われたことに由来する。しかし、ベルリンの壁の崩壊とともに、「有事の金」の必要性は薄まり、イラク戦争開戦時には、逆に有事で金が売られ金価格も急落している。
投機筋にとって「有事」は利益確定の売りのタイミングとなったのだ。寧ろ、「米ドル」のほうが有事には買われる傾向がある。
しかし、未だに、業者などに「有事の買い」を囃され、金買いに走る個人投資家(特にシニア層)も見受けられる。注意したい。