豊島逸夫の手帖

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情報とウナギの摂取法

2018年1月19日

経済・投資関連の情報が溢れかえっています。個人投資家の立場では、例えばネットで検索しても数も多いし、どれがまともなサイトなのか判断するのも難儀なことでしょう。

情報を発信するメディアの立場では、とにかく情報を提供し続けねばならないというプレッシャーがあります。例えば相場が動かない日でも、決まりで経済テレビなら番組を流さねばならない。新聞ならページを埋めねばならない。ネットなら最新情報をアップせねばならない。こういう義務感で提供される情報は、はっきり言って敢えて読む必要はないでしょう。プロの私が見てもオタク的な話が多くなります。ろうそく足がどうしたのとか(笑)。

更に、どういう組織に属する人が話して書いているのかも重要ですね。セル・サイド(業界側)の人物からの情報には、必ずと言っていいほど「下心」が透けるものです。メディアは視聴率を上げるため、購読者を増やすため、ネットの閲覧数を増やすためにわざと不安を煽るような、或いは射幸心を刺激するような見出しをつけたがるものです。かく言う私もマーケットの喧騒に巻き込まれ、本能的にアドレナリンが分泌され、そのような風潮に思わず流され、ハッと気が付き我に返ることだってありますよ~。

どんなに経験を積んでも、所詮悟りを開き出家することなど自分には到底出来ない。つくづく「俗人」だと思い知らされます。偉そうなこと言えませんよ~。

それでも「業界に旨みのある商品は個人投資家に旨みはない。」とかハッキリ言っていますから、結構業界人から疎まれることもあります。そもそも「金投資の魅力」なんてテーマは下心が透けますね。私は金の資産としてのメリット・デメリットを客観的に話します。良いことも悪いことも。そして相場観も下がると強気になり、上がると弱気になり、自分の主観を明らかにします。今は金相場は上がり過ぎと認識しているので、今年は1~3月が高値などと言っているのです。

記事広告では、校正の段階で広告っぽい表現が使われていると削除を指示しますね。努めて客観性を維持しているつもりです。ま、私の「下心」は、美人スポーツ選手と対談できるということでしょうか(笑)。

こういう姿勢を貫いていると、いつのまにか業界主催のセミナー講演は減り、非営利組織の主催で話す機会が増えてきています。

つくづく思うのですが、男女関係のようなもので私が仕事から逃げると追ってくる傾向がありますよ。

それから先物関係のセミナーは相変わらず「お断り」しています。ここは、亀井・池水の両「良き後輩」たちと一線を画するところでしょうか。

頑固者と言われますが、ま、やっぱり頑固なんでしょう(笑)。

最後に今日の旨い物写真は、先日、北近江で供された琵琶湖産「天然ウナギ」。関西風で美味。ちなみにウナギは寒い冬は脂がのって旬。今年はウナギ稚魚が歴史的不漁だそうで、夏の丑の日のウナギはとんでもない高値になりそう。ウナギはもはや絶滅危惧種か。これが今年最後のウナギ食になるかも。。。

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2018年