豊島逸夫の手帖

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またまたお騒がせNY市場

2018年4月10日

昨晩のNYダウ平均は大引け1時間前までは前日比400ポイント前後で高止まりしていた。ところが大引け30分前くらいから急落。アッと言う間に上昇幅を46ポイントまで縮小して引けた。安値引けなので後味悪い終わり方だ。

米中貿易戦争に関しては、トランプ大統領、ムニューチン財務長官、カドロー国家経済会議委員長が揃って「火消発言」を繰り返していた。市場にも安堵感が漂っていた。

そこにまずシリア情勢急変の兆し。トランプ大統領が48時間以内にシリアに報復攻撃を示唆したのだ。アサド政権が再び化学兵器を使用したと主張。ロシアも関与と非難。米国単独でも制裁を加えるとの姿勢だ。

次にトランプ大統領の顧問弁護士マイケル・コーエン氏の事務所をFBIが令状を取って強制捜査に踏み込んだ。これはトランプ大統領と関係を持ったと主張するストーミー・ダニエル嬢に、コーエン氏が13万ドルの「口止め料」を払ったとされる件。トランプ陣営とロシアの共謀疑惑を捜査するロバート・モラー特別検察官からの情報提供に基づく強制捜査とされる。トランプ大統領は「恥をかかされた」「魔女狩り」などと激怒の様子。

この二つの材料が、投資家心理を急速に悪化させた。

円相場は106.75までリスクオフの円高進行。

NY金は1326ドルから1336ドルまで急騰。

そして今日のアジア時間に入り、今度は中国から「良いニュース」が入ってきた。習近平国家主席がアジアの政財界要人が集まる「アジアフォーラム」(@海南島)で、更に国内市場を外資に解放する方針を発表したのだ。具体的には証券・保険・自動車製造に関して外資の過半出資を認めるというもの。これまでは外資が中国国内で証券や保険事業を営む場合に中国企業と合弁会社を作る必要があり、外資出資比率の上限は証券で49%、保険・自動車で50%に抑えられていた。

更に自動車関税を大幅に引き下げる一方、米国が制限するハイテク製品の対中輸出の緩和を求めている。

問題の知的財産保護についても中国での外資の合法的な知的財産は保護すると表明している。

この一連の規制緩和発言が市場では好感され日経平均反騰のキッカケとなった。円相場も円安に転じ107円台を回復。金は1336ドルから1330ドルまで下落。

但しシリア情勢はまだ要注意。

奇しくも1年ほど前の2017年4月6日に、地中海に展開している米海軍駆逐艦から巡航ミサイル59発が発射されている。習国家主席とトランプ大統領がフロリダで会談している最中だった。

今後このシリア問題がアサド政権を支援してきたイラン、ロシアを巻き込み悪化すると地政学的要因として無視できない。

そして今日の旨い物写真は、待ってました!京都の筍@祇園の「らく山」。汲み上げ湯葉とのコラボも抜群。上にちょこんとのっている黒いのは「土筆」。そしてサクラマスとソラマメ。春を感じるね。らく山の大将の腕はいつも冴えてます。筍の火の通し方が絶妙だよ。

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2018年