豊島逸夫の手帖

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アベリスクとトランプリスク

2018年5月24日

本欄では政治問題は扱わないのでこれまであまり触れてきませんでしたが、今週に入ってからの森友・加計問題の急展開はさすがに「やばい」という気がします。マーケット目線でも政権交代となると無視できません。ここまで食い違う言い分、そして説明。注目は内閣支持率ですが影響は避けられないでしょう。

ところが外国人投資家たちは次の政権も保守党という前提で、さほど興味を示してはいません。トランプ大統領でスキャンダル慣れしていることは以前にも書きました。ミスターアベよりミスタークロダに注目しています。日銀の金融政策、特に量的質的緩和の出口は不可避と見てその場合は円高と身構えます。日銀株ETF購入残高24兆円の後始末も以前書きましたが、やはり気になるところです。日経平均で3000円から4000円相当のインパクトはあるでしょう。つまりその分、今の相場は日銀によりかさ上げされているということです。

そして米朝直接会談の雲行きもかなり怪しくなっています。

これは金市場でも材料視されるでしょう。

金委員長が中国の入れ知恵でゴネ始めたというところでしょうか。トランプ大統領も中間選挙を視野に入れたスタンドプレーが目立ちます。シンガポールという会場設定も、果たして北朝鮮専用機が遠距離を安全に飛べるか疑問視する見方もあります。金委員長が譲れない条件としては何と言っても体制維持。そして経済制裁解除と経済支援。一方、トランプ大統領は核施設査察受け入れ(抜き打ち)と非核化の期限設定を最低限主張するでしょう。在韓米軍撤退は受け入れ難いところ。決裂する場合はここが争点になりそう。金市場は北朝鮮リスクの後退をある程度織り込んで売られたので、再燃となれば反騰局面もあるかもです。

2018年