豊島逸夫の手帖

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金と株

2018年9月20日


一般的に株が下がると金は上がるとされます。負の相関ですね。理屈としては、株安に備え金を持つとポートフォリオのバランスが良いわけです。金のヘッジ機能ですね。しかし現場感覚では、株が上がった時に金も買われる事例が多くみられます。
株が急落すると、心配で心配で、金のような新しい資産のことを考える心理的余裕もない。しかし株が上がると、余裕で「金でも買ってみようか」という気になる。
これは投資家の偽らざる本音かもしれません。


それから個人投資家と機関投資家の違いも興味深い。
個人投資家は、他人はどうあれ自分だけは儲けたいと願うものです。
対して機関投資家は、皆が損しているなら自分が損しても安心。皆が儲けている時に自分だけ損することが悪夢です。機関投資家と個別に会って金の話をする時、真っ先に出る質問は「金が上がるか、下がるか」ではなく「よそさんはどうなんでしょうか」。ライバル会社がやっていて自分の会社は出遅れているという状況を恐れるのです。
長年現場で色々な投資家と対話していると理屈では割り切れないことが多く、それゆえ私は「理論派」より「実践派」、「現場重視」になったのかもしれません。


今日の旨いもの写真は濃い抹茶のアイスと季節のフルーツのコラボ。最近、抹茶風味の料理や甘味が流行っていますね。私も大好きです。ほうじ茶アイスもいいですね。お茶の会社が経営している抹茶風味の料理コースを供する店もあります。


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2018年