豊島逸夫の手帖

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疑惑の雇用統計、利上げ観測に変化

2018年6月4日

大統領が雇用統計発表前日に結果を知らされていた。そして、発表前に「雇用統計を楽しみにしている」とツイートした。市場は、先読みして動いた。この一連の出来事はその後も波紋を広げている。

そもそも大統領に事前告知する必要があるのか。例えば著しく悪い雇用統計であれば、大統領としては事前に今後の対応を検討する必要もあろう。それゆえ許容されるという意見。

一方で、元副労働長官氏は、自分は当日8時半発表の30分前に知らされ、その後は携帯電話も使用できず執務室から出ることも禁じられたと語る。

総じてプロトコール(内部的行動基準)に反するとの見解が一般的だ。

一方、市場にはこのツイートでドル高円安、NY株高、NY金安を先読みして儲けた人たちも少なくない。結果的にはツイート直後の相場の動きは、相場により追認されている。

後味の悪い雇用統計となったが、とにかく市場は好感。金には逆風。

非農業部門雇用者数22万3千人増、失業率3.8%、平均時給前年同月比2.7%増。どれをとっても悪くはない。

注目されるのは、今年の利上げ回数予測について年4回説の確率が11%程度から33%にまで急上昇したことだ。

前回のFOMC議事録に利上げ急がずの姿勢を読み、市場は年3回説に急速に傾いていた。その見解に変化が生じている。これは今後の市場にジワリと効きそうだ。米中貿易摩擦、米高関税発動、南欧不安、北朝鮮リスクより市場には金利要因の方が直接的な影響を与えている。

6月相場は地政学的要因と金利動向の両にらみで展開しそうだ。

さて、今日の旨い物写真。

京橋千疋屋のフルーツカレーとハイ・ティー・セット。3段は上が今日のフルーツ。中が今日のデザート。下がフルーツワッフル。フルーツカレーもいけるよ~。

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2018年